※本記事は2018年に書かれた内容になっています。
「アパレル業界」と耳にして、皆さんはどのような職種を思い浮かべますか?
今回は、アパレル業界への就職を検討している学生の方に向け、業界の概要や取得しておくと役立つ資格をご紹介します。アパレル業界の今後の動向や年収など、就職後に気になる情報もご紹介するため、就活中の業界研究に役立ててみてはいかがでしょうか。
アパレル業界とは?
アパレル業界は、一言でまとめるとファッションにまつわる業界です。しかし、そこには、衣服の製造・流通・販売を含む、多種多様な業種および職種が存在します。衣服のデザイン・企画・製造を担うところがアパレルメーカーです。そして、衣服の流通を担う方々が卸売りや小売業者となります。
したがって、アパレル業界の中でもデザイナーとして働きたいのか、それとも販売スタッフとして働きたいのかによって、就職先として選ぶべき企業が異なるでしょう。今後就職を希望している学生さんは、自分がどのようにファッションと関わっていきたいのかを自己分析しておくことをおすすめします。
必要な資格は?
アパレル業界で働くために必須の資格はありませんが、取得しておくことで業務に役立てられる資格はいくつかあります。アパレル業界への就職を希望する学生さんへ向けて、就職後に役立つ資格をご紹介します。
ファッション販売能力検定
ファッション販売能力検定は、一般財団法人日本ファッション教育振興協会から提供されている資格です。3級および2級では、ファッションの販売技術やマーケティングをはじめ、店舗の演出や商品について基本的な知識を問われます。
一方で、1級は実務3年・専門教育2年レベルのより高度な技術と知識を求められ、応用や業界の最新情報まで網羅されています。
ファッションビジネス能力検定
ファッションビジネス能力検定は、ファッション販売能力検定と同様に、一般財団法人日本ファッション教育振興協会から提供されている資格です。マネジメントや流通を含む、ファッションにまつわるビジネスの知識が問われ、1級では実務経験5~6年レベルの知識を問われます。なお、最新の業界情報も出題範囲に含まれます。
色彩検定
色彩検定は、内閣府認定公益社団法人「色彩検定協会」が提供する資格で、カラーコーディネーターとも呼ばれます。アパレル業界に限らず、広告・フラワー・コスメ・インテリアなど幅広い業界で役立つ資格です。ファッションに欠かせない色の知識は、デザイナーをはじめとして、アパレル業界のさまざまな職種に求められます。
アパレル業界の今後の動向は?
アパレル業界の規模は、平成19~22年頃まで横ばいという状況でした。しかし、平成22年から25年にかけては拡大傾向にあり、今後の動向としても上昇を続けると考えられています。多くの業界が業績不振に陥った不況の期間も、アパレル業界には目立った下降がなく、比較的不況に強い業界だといえるでしょう。
アパレル業界の年収は?
アパレル業界の年収は、職種によって異なります。2016年度の30~34歳の平均年収で比較すると、デザイナーが約370万円、パタンナーが約340万円、プレスが約430万円、営業が約420万円、店舗管理職が約460万円、店長が約380万円、販売が約330万円となっています。
販売スタッフから店長、店長から店舗管理職などのようなキャリアアップや、独立して事業の立ち上げも可能です。また、商品の値段やブランドの雰囲気に適した年齢もあるため、年齢に応じた職場(ブランド)への転職も視野に入れてみましょう。
おわりに
ファッションに関わる幅広い仕事が集まる、アパレル業界についてご紹介しました。アパレル業界への就職を目指すにあたり、必ず取得しておくべき資格はありませんが、業務内容への理解を深められる資格は存在します。
今後も業界規模が広がっていくファッションの世界で、自分の力を生かして働きたいなら、ぜひアパレル業界にエントリーしてみてください。