眼鏡業界の動向は?主要企業の売上高順位や今後について

2019.02.28企業研究・業界研究
眼鏡業界の動向は?主要企業の売上高順位や今後について

コンタクトレンズや視力矯正手術の浸透で縮小傾向にあった眼鏡業界。新たな付加価値やファッション性を打ち出すなどのさまざまな戦略を打ち出し、業績が回復傾向にあります。そこで今回は、眼鏡業界の動向から課題や成長戦略について詳しく解説します。企業の売上高などの情報もありますので、業界や企業研究の参考にしてください。

眼鏡業界の動向とは?

眼鏡業界の動向とは?

眼鏡業界は、眼鏡そのものと関連製品を扱っていますが、一昔前とは大きく変化している業界と言えそうです。以前は、フレーム代やレンズ代などで5万円程が標準的な価格帯であったため、眼鏡=高級品というイメージがありました。近視や老眼、緑内障など、顧客の目の状態に合わせたレンズを使用するため、オーダーメイドという認識が強かったためです。高価で頻繁に購入する商品ではないこととコンタクトレンズなどの浸透により、業界の市場規模は縮小傾向にありました。

しかし近年、この縮小傾向に歯止めをかけたのが「アイウェア」と呼ばれるジャンルです。アイウェアは、低価格でトレンドを反映するファッション性の高い眼鏡のことです。眼鏡を取り入れたファッションが若年層を中心に流行したのを機に、幅広い世代に対応したファッショナブルな眼鏡が登場。アイウェアが一躍人気となりました。

また、ブルーライトや紫外線をカットする機能性の高い眼鏡など、新商品のヒットと共にメガネ業界は盛り返してきています。

企業側もSPA方式と呼ばれる「製造から小売りまでを一括して同じ企業が担う」システムを採用し、低価格帯での販売に成功、眼鏡業界の改革へと繋がりました。

今後の課題

1990年代初頭には、年間6,000億円を超える市場規模だった眼鏡業界。近年ヒットしているアイウェアの浸透で平均単価が低下しており、現在は4,000億円前後の規模と言われています。今後は、国内では少子化や人口減少の影響から消費者が少なくなると予想されるため、国内外における集客や販路開拓、新製品の企画や販売方法などへの的確な戦略が必要となるでしょう。

成長戦略

大手メガネチェーンなどは、海外に出店してグローバル化を強化しています。今後も、国内だけでなく海外に目を向けた市場開拓が、メガネ業界の成長戦略に繋がっていくでしょう。

また、ブルーライトや紫外線をカットする機能を兼ね備えた眼鏡など、時代のニーズやトレンドに合わせた新素材や高付加価値の製品を生み出すことも重要となるでしょう。

眼鏡業界の主な企業

眼鏡業界の主な企業

株式会社ジンズ

株式会社ジンズは、「JINS」のロゴで全国に510店舗を展開している、大手眼鏡チェーンです。1988年に設立し、2001年から眼鏡業界に参入。国内の年間販売本数は、2018年は604万本と堅調に推移しています。

グループ全体の従業員数は、3000人超、2018年の売上高は約549億円となっており、眼鏡業界で第1位となっています。SPA方式を導入し、低価格帯の眼鏡の販売や、ブルーライトや紫外線カットに有効な機能性眼鏡を開発し、業界に新しい市場を生み出しています。

株式会社三城

株式会社三城は1930年に創業し、2009年に「パリミキ」が設立されました。国内に740店舗以上を展開している老舗の大手眼鏡チェーンです。2018年の売上高は約505億円、眼鏡業界第2位の売上です。

高級感のあるフレームからカジュアルやキッズ向けなど、さまざまな商品を扱っています。スポーツ時にも違和感なく使用できるように設計されたデザインや、軽量フレームなど、さまざまなライフスタイルに合わせた眼鏡を見つけることができる点が強みとなっています。

株式会社メガネスーパー

株式会社メガネスーパーは1980年に創業し、2017年にビジョナリーホールディングスとして生まれ変わり、現在は全国に386店舗を展開しています。2018年の売上高は約218億円と、眼鏡業界では第3位。

堅調な業績の背景には、シニア層を狙った商品作りがあります。近視、老眼、緑内障などに対応した眼鏡を提供することで、若年層と比べて目の状態に個人差が大きいシニア層のニーズを満たしているのが特徴です。一人ひとりに合った眼鏡作りがシニア層に受け入れられ、業績を伸ばしました。今後も顧客ターゲティングの精度を上げ、販路を拡大していくことでしょう。

眼鏡業界で働く人の仕事内容

販売

販売担当の主な仕事内容は、来店した顧客のニーズを把握し、フレームやレンズの提案をすることです。眼鏡に関する知識に加え、視力や目の病気、検査方法などにも一定の見識が必要と言えます。また、接客スキルも重要となるでしょう。

製造

製造担当は、「眼鏡」という商品を作るまでの全工程が仕事範囲となります。フレーム、レンズ、鼻パットなど、メーカーによってどの工程を担当するかは異なりますが、ネジ止めやカーブをつける時などは、細かい作業を手作業で行う場合も多く、集中力が必要とされる職種です。

デザイナー

機能性やファッション性、トレンドなどを考慮し、あらゆる世代やニーズ、利用シーンに合わせて活躍できる眼鏡をデザインすることが仕事です。デザインや用途に合わせて最適なレンズやフレーム素材を選択するため、素材に関する知識も求められます。

先輩の声

眼鏡業界は少子高齢化による国内市場の縮小を受け、海外の市場へ進出する企業が増えています。そのため、留学経験や語学力は選考を受ける上で武器になるでしょう。また、最近はブルーライトカットメガネやファッションとしての伊達メガネなど従来の視力矯正用だけでなく、新しい用途の商品が続々と生まれてきているので、発想力や挑戦心に自信のある人におすすめの業界です。

おわりに

眼鏡業界は、幅広い世代がターゲットとなる業界です。一時期は業績が低迷していた業界ですが、機能性やファッション性を重視し、低価格で提供できるようになったことで、新たな市場が生み出し回復傾向にあります。海外への販路拡大、トレンドを取り入れた新商品の開発など、各企業は積極的に改革を進めています。

眼鏡業界に就職を希望している就活生は、今後の動向に注目し、業界研究や企業研究をしっかりと行っていきましょう。

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タグ : 業界分析 眼鏡業界
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