プラント業界にはさまざまなメーカーがあります。プラントメーカーに就職を希望している学生は、まず業界についての知識を持つことが重要です。今回は、プラント業界の動向や仕事内容など、就職活動に役立つ事情を解説していきます。また、主なメーカーについても紹介するので企業研究の参考にしてください。
プラント業界の動向とは?
プラントとは、製品を生産するために必要な工場や設備を作ることをいいます。そのため、石油・ガス・水処理・化学系・薬品・金属製など多岐に渡る工場を作っています。プラント業界の主な事業内容として、プラントエンジニアリングとプラントメンテナンスなどがあります。
プラントエンジニアリングの事業内容は、主に企画・設計・施工・管理など工場を作る全ての工程を一括で請け負うものです。プラントメンテナンスの事業内容は、設備の保守・点検の他に、老朽化した機械を最新の設備に変えたりするものです。
近年のグローバル化に伴い、海外のプラントメーカーの進出や価格競争が激しくなってきている業界といえます。
今後の課題
プラント業界は、海外事業に注力している企業が多いようです。そのため、世界から高評価を得ている日本の技術を、いかに強みとするかが重要となるでしょう。営業力はもちろんのこと、外国語が堪能で海外でもマネージメント能力を発揮できる社員の人材育成にも力を入れていく必要があるでしょう。
成長戦略
新規の工場建設の受注と並んで、メンテナンスの受注も多くを占めます。したがって今後もメンテナンス受注は一定の需要があると予測されるでしょう。グローバル化が進んでいるプラント業界において、日本の高い技術力を売りにしてM&Aを強化することなども成長戦略として大切かもしれません。
プラント業界の主な企業
日揮株式会社
プラント業界の中で高い売上高を誇る日揮。創立は1928年で、横浜に本社を構えアジア・アフリカなど海外にも事務所を展開しています。プラントは、LNG・石油・石油化学・天然ガス・ガス化学に特化しています。LNGなどのプラントを海外で多く受注し建設している実績があることから、国内最大手のプラントメーカーとして注目されています。
千代田化工建設株式会社
1948年に設立された千代田化工建設は、LNGプラントを主に、石油・石油化学・医薬など多岐に渡ってプラント事業を行っています。また、保守や保全などのメンテナンス業務から解体業務まで一貫して業務を請け負っているメーカーでもあることから、幅広いサービスを展開しています。
東洋エンジニアリング株式会社
1961年創業の東洋エンジニアリングは、千葉県に本社を構えている大手プラントメーカーです。研究・開発に力を入れ、自社技術を開発し強みにしています。石油やガスなどのプラントの他に、医薬やファインケミカルなど幅広いプラントを建設してきた実績が国内外であります。国内だけでなく、ジャカルタ・テヘラン・モスクワにも事務所を構え、グローバル化にも注力しています。
プラント業界で働く人の仕事内容
プラント業界の仕事内容は、企画・設計・材料調達・建設・施工管理・保守など多岐に渡ります。
技術職は、LNGや医薬など全く異なった業種のプラントを設計することから、各分野に特化した知識や経験が必要とされるでしょう。理系出身の学生は、専門知識を活かす機会が多いかもしれません。他には、受注を獲得してくる営業職や、会社組織をサポートする経理や法務などの事務職があります。こちらは文系出身の学生が多い傾向にあります。
先輩の声
グローバル化が特に進んでいる業界なので、世界をまたにかけて活躍したい人にはおすすめの業界です。高い語学力や海外での経験は選考で武器になります。また、一つ一つの仕事のスケールが非常に大きく、やりがいを感じる場面は多いでしょう。
おわりに
プラント業界の仕事内容は多岐に渡るため、さまざまなやりがいを感じられるでしょう。また、語学や専門知識が必要とされることもあるので、学生時代に学んだことを活かしたい学生におすすめです。プラント業界を目指す学生は、今後の動向にも目を向けていきましょう。