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【業界研究】ジュエリー業界の現状と今後の動向について!

企業研究・業界研究
ジュエリー業界の現状と今後の動向について!就活の業界研究

華やかな輝きを放ち、古来より多くの人々を魅了し続けているジュエリー。このジュエリーの製造・流通を担うジュエリー業界は、現在どのような状況なのでしょうか。今回はジュエリー業界の現状と動向について解説します。主な企業や仕事内容についてもご紹介しますので、ぜひ業界研究や就職活動の参考にしてください。

ジュエリー業界の動向とは?

概要

ジュエリーとは宝飾品とも呼ばれ、金・銀・プラチナといった貴金属と、ダイヤモンドをはじめとする稀少価値の高い天然の宝石などを素材として作られる装身具を指します。

ジュエリー業界には原石の輸入・加工や製品の製造・卸・小売など、素材の入手から消費者に製品が届くまでの多くの過程で、さまざまな業種が存在しています。このようなジュエリー業界の現状を知るには、小売市場が1つの目安となります。

矢野経済研究所によると、2023年のジュエリー小売市場規模は、前年比101.9%の1兆423億円を予測しています。
同記事によれば、新型コロナウイルス感染症による自粛生活が明け反動消費の動きがみられたこと、インバウンド需要の回復により、コロナ禍以前の状況に戻り、各企業の売上は増加傾向にあるとのこと。
一方で、物価高騰や、ウクライナ侵攻による供給不足による素材価格の高騰などにより、2024年は停滞局面に入ってくると見ています。
引用元
矢野経済研究所「宝飾品(ジュエリー)市場に関する調査を実施(2023年)」

今後の課題

近年は消費者の嗜好の多様化と低価格志向の強まり、eコマース市場の拡大・浸透などにより、従来型の経営手法や流通過程では業績を維持することが難しくなってきました。

またジュエリー業界は異業種からの参入が比較的容易なうえ、卸や小売分野に多数の事業者が存在するため、消費者が求める商品を提供できない企業は淘汰されやすい状況となっています。企業の持続可能な成長を実現するにはどうすればよいのか、今後の大きな課題であるといえるでしょう。

成長戦略

近年のジュエリー業界にはさまざまな戦略が見受けられます。実例をいくつか挙げてみましょう。

・仕入から商品の製造販売までを自社でおこない小売価格を抑える

・宝石に関して、採掘・生産・流通の各過程で「法律や倫理に反するプロセスがない」ことを確認できる追跡システムを構築し、ブランドの信頼性を高める

・ダイヤモンド最大手の企業が合成ダイヤモンドの販売を開始するなど、天然石と合成石の違いを気にしない層に向けた新たなジュエリーの市場投入

消費者の価値観や嗜好の多様化は、課題ではなく新たなビジネスチャンスととらえることもできます。企業の成長には、上記のような独自の手法でブランディングや顧客満足度の向上を図り、新たな価値観の創出につながる事業を展開することが重要でしょう。

ジュエリー業界の主な企業

ジュエリー業界の主な企業

田中貴金属ジュエリー株式会社

創業120年を超える貴金属宝飾ブランドで、TNAKAホールディングスのグループ企業です。2023年度のグループ全体での連結売上高は約6,111億円となっています。

販売する商品はメタル、宝飾品、ブライダル、工芸品、投資用地金・コインの5分野。ジュエリーのアフターサービスやリフォーム、買い取りなどもおこなうことで、顧客のあらゆるニーズをカバーしています。

株式会社桑山

オリジナルをはじめ幅広いジュエリーの企画から製造小売、アフターサービスまでをおこなう総合ジュエリーメーカーです。各業務を担う子会社を有し、2023年度のグループ連結売上高は約360億円となりました。クオリティ・ファーストを重視して世界のジュエリーメーカーを目指しています。

ジュエリー業界で働く人の仕事内容

ジュエリーにかかわる仕事をすると言っても、就く業種・職種によって仕事内容が大きく異なります。ここでは総合ジュエリーメーカーに着目して、特徴的な職種をご紹介します。

デザイン

専門職となるデザイナーは、顧客ニーズにマッチした商品のデザイン画を作成するのが主な業務です。デザインセンスに加え、トレンドをキャッチする力やセンスを磨く向上心が必要となります。営業に同行してプレゼンを担当することもあります。

販売促進企画

販促企画の立案、キャッチコピーの考案などを通して、ブランドや商品の認知度と価値を高める業務をおこないます。展示会では自社ブースのディスプレイを手掛けたりもします。

設計

営業と連携して、量産を想定したデータ組みからワックスによる原型の作成までをおこなうのが主な業務です。作成したサンプルは、営業担当が顧客との商談時に使用します。

この他にも開発や製造、生産管理、企業運営にかかわる人事や経理など、さまざまな職種があります。

先輩の声

ジュエリーには正解があるわけではなく人それぞれにあった、または気に入ってもらえるものも異なるのがとても難しいところだと思います。また、ジュエリー業界は競合も多く、流行などもあるので勉強し続ける日々で仕事が大変だと思うことは多いかもしれません。それでも、お客さんに喜んだ姿を見れたときはとても幸せない気持ちになれるので、誰かを幸せにしたい、笑顔を作りたいと思う人は向いている仕事だと思います。

おわりに

バブル崩壊以降、長らく縮小傾向にあったジュエリー市場。現在は業界全体として回復基調にありますが、その恩恵を受けるには柔軟な思考で時代と消費者のニーズにマッチした製品や事業を創出、展開することが重要です。

仕事にやりがいを求めるなら、こうした新しい風を起こす人材が必要とされている業界にチャレンジしてみてはいかがでしょうか

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