
就活を控える学生にとって避けて通れないのが「WEBテスト」です。
SPIや玉手箱、TG-WEBなど形式は多岐にわたり、適性検査の結果が選考通過を左右することも少なくありません。
しかし、「対策はいつから始めればいいのか」「どんな教材やアプリを使えば効率的か」と迷う方は多いでしょう。早すぎても忘れてしまい、遅すぎると本番までに仕上がりません。
本記事では、WEBテスト対策を始める最適なタイミングを明確にしつつ、短期間でも実力を伸ばせるおすすめのアプリや参考書を紹介します。
さらに、効率的に学習を進めるコツや注意点も解説します。
これから本格的に就職活動を始める方や、既にエントリーシート提出を進めている方にとって、必ず役立つ内容です。準備を早めに整えて、選考突破の可能性を大きく広げましょう。
WEBテスト対策はいつから始めるべき?

WEBテスト対策は、大学3年生の夏〜秋に始めるのが最も効果的です。この時期に準備を始めることで、インターン選考や本選考の筆記試験に余裕を持って臨むことができ、苦手分野の克服や時間配分の訓練も可能になります。
大学3年生夏〜秋に始めるのが理想な理由
大学3年生の夏休み〜秋ごろにWEBテストの準備を始めることが、就職活動を有利に運ぶための黄金期と言えます。
まずこの時期にはインターンシップの選考が始まり、企業によっては応募条件としてWEBテスト(SPI、玉手箱、TG‑WEB 等)を課すところが多いためです。
対策を始めていないと、インターンで落ちてしまうことで本選考でも精神的に遅れをとることになります。
また、夏〜秋は授業やサークルなども比較的落ち着きがちで、まとまった時間が取れやすいメリットがあります。
この時期を使って、WEBテストで問われる「言語(語彙・読解)」「非言語(計算・図表・論理)」「性格検査」のような出題分野をじっくり把握し、苦手を発見して潰していくことができます。
特に非言語問題は問題のパターンと解き方(計算の速さ、論理展開)が勝負になるため、時間をかけて訓練することで確実に得点力が伸びます。
準備時間としては 30~60時間程度を確保するのがひとつの目安とされています。
直前対策でも間に合うケース
「大学4年になってから」「本選考直前にしかWEBテスト対策を意識し始められなかった」という人でも、工夫と戦略次第で十分間に合わせることが可能です。
本選考が始まる2〜3か月前で、「他の準備(ES・面接等)」との重なり具合が少ないなら、本気でWEBテストに絞って集中することで短期でもスコアアップが期待できます。
そのため、乗り遅れた場合はSPI 対策を始める際に、本選考直前の 1〜2か月で「1日1時間」の学習を継続し、30時間前後を確保するのが良いでしょう。
具体的にはまず「出題形式を特定すること」が最優先です。志望する企業が WEB テスティング、テストセンター、玉手箱、TG‑WEB 等どれを使っているかを調べ、それに応じた問題集・模擬テストを購入・利用しましょう。
1日1時間を WEB テスト問題に充て、言語・非言語・性格検査をローテーションで回すことで、短期間でも全領域をカバーできます。言語は語彙・読解力、非言語は計算力・論理力、性格検査は設問パターンへの慣れが大きいです。模試を本番形式で時間を測って解く訓練を2〜3回は行えば良いです。
WEBテストの種類

Webテストにはさまざまな種類が存在し、それぞれに対応した対策が必要です。ここでは、特に代表的なSPI、玉手箱、TG-WEB、そしてその他のテストについて説明します。
種類①|SPI
SPI(エスピーアイ)は、リクルートマネジメントソリューションズが提供する最もポピュラーな適性検査のひとつです。
基本構成は「言語」「非言語」「性格検査」の三要素で、言語では語彙・語句の意味・読解、非言語では割合・表の読み取り・確率などの基礎数学から始まり、中程度の難易度に達する問題が出されることがあります。
また、Web形式・テストセンター形式・ペーパーテスト形式など複数の受検スタイルがあります。
種類②|玉手箱
玉手箱は、日本SHL社の能力適性検査のひとつで、「言語」「計数」「英語」「性格テスト」の4分野構成で問題数が多く、スピードが求められるのが大きな特徴です。
計数問題では四則演算や図表の読み取り、表推測など、言語では趣旨把握・論理的読解・IMAGES や GAB 形式の問題まで多岐にわたります。
他のテストと比べて1問あたりに使える時間が非常に短いため、スピードと正確性の両方が要求され、金融・コンサル・総合商社などスピード重視かつ基礎力を重視する業界で採用される傾向があります。
種類③|TG-WEB
TG‑WEB はヒューマネージ社が提供する適性検査で、「言語・非言語・英語・性格適性検査」の四分野から成るテストです。
特に注目すべきは「従来型」と「新型」の二つの形式があり、従来型は問題数が少なめで各問題に対する要求される質が高く難易度も高い反面、新型は問題数が多く、ある程度スピード重視で解く形式になっていることです。
TG‑WEB の対策で最も大切なのは「時間制限感」に慣れることです。普段から短時間で問題を片付ける訓練をし、特に計数・論理的思考の問題でミスを減らす練習を重ねることが合格のカギになります。
種類④|その他のテスト(CAB・GAB・TAP・IMAGESなど)
CAB・GAB・IMAGES は日本SHL 社が提供する他形式テスト群で、玉手箱と密接に関係しています。
CAB(暗算・法則性・命令表・暗号など)や GAB(WebGAB/C‑GAB など)では問題の形式や分野が細かく異なり、特に法則性・命令表・暗号など、思考の飛躍や直感・論理の両方を使う問題が含まれます。
IMAGES は GAB・CAB と似ているものの、語句・英語読み取り・言語的な理解力をより多く問う問題が含まれ、また問題構成が簡易なものもあります。
TAP は日本文化科学社などが提供しており、能力検査+性格検査の形式で、事務職などで使われることが多いです。
その他、CAB・GAB 形式のテストは企業によって Web 型/テストセンター型/筆記型など受検形式が異なるので、まずその形式を確認してから対策を立てるのが望ましいです。
WEBテスト能力検査対策

WEBテスト(主にSPIなど)の「言語分野」における代表的な問題タイプ、二語関係/語句の用法/文の並べ替え/熟語問題について解説します。
二語関係
二語関係では、提示された2つの語句が持つ関係性(包含、役割、対義語、同義語、原材料、セット関係など)を理解し、それと「同じ関係」が成り立つ選択肢を選ぶ設問が中心です。
例えば「絵本:本」が包含関係、「鉛筆:文房具」が同じ包含関係というように、「どちらがどちらを内包するか」「役割的にどのような行動・機能を表すか」などを見極めます。
時間制限の厳しいテスト形式だと、この問題で“早く確実に得点できる部分”なので、選択肢をパッと見て関係性がわかる訓練を繰り返すことが、ミスを減らしスピード勝負で有利になります。
語句の用法
語句の用法問題では、ある語句が文中でどのような意味・使われ方をしているかを判断し、同じ使い方をしている選択肢を選ぶか、ある語句を適切に置き換えるものが出題されます。
例えば「影響を及ぼす」という表現が意味・ニュアンス的に近い他の語句に置き換えられるかを判断するなどです。
このタイプの問題は、語彙力だけでなく文脈を読み取る力が問われます。
攻略のコツは、語句の「前後の文脈(直前・直後)」を丁寧に確認し、その語句がどのように使われているか(比喩か、比率か、物理的な作用か、抽象的な意味かなど)を自分で言語化しておくことがが求められます。
文の並べ替え
文の並べ替え問題では、バラバラになった文節または文を、論理的・意味的につながる順序に整理して文章を完成させます。
この種の設問では、接続詞(しかし、だから、または、なぜなら等)、指示語(それ、これ、ところで等)、時間や因果の流れが手がかりになります。
攻略するには、まず “後ろから考える” 方法が有効です。文章の終盤にどのような内容が来るか予測し、その前後句を想定できる文節を探すというアプローチです。練習としては、並び替え問題を実際に多数解き、選択肢の中で「時間軸」「原因‐結果」「対比」などの構造を意識して読む習慣をつけることが大事です。
熟語問題
熟語問題では、二字熟語や四字熟語など、日本語の漢字語の成り立ち、意味、反対語・対義語との関係、または熟語そのもののニュアンスを問うものがあります。
意味をただ暗記するだけでなく、構成される漢字それぞれの意味や、他の言葉との組み合わせで意味がどう変わるかまで理解しておくことが重要です。
攻略法としては、頻繁に出る熟語をリストアップし、それを使った例文を自分で作る、また意味だけでなく使われる場面(新聞、ビジネス文書、ブログなど)を意識して読む習慣をつけることです。
WEBテスト適正検査対策

WEBテストの適性検査は、単なる学力ではなく、企業が求める人物像や基礎能力を測る重要な指標です。
言語・非言語・一般常識・性格検査など、多岐にわたる出題があり、それぞれに応じた対策が求められます。
特にSPIや玉手箱では時間制限が厳しく、事前の形式理解と反復練習が合否を左右します。
また性格検査では一貫性のある回答が重視されるため、自己理解を深めておくことが不可欠です。
言語系テスト
言語系テストでは語彙、文法、読解などが中心で、語句の意味の取り方や文の組み立ての精度が問われます。
語句の定義や用法を正確に把握していないと、似た意味を持つ選択肢の中で迷いやすくなるため、まず基本的な語彙力を固めることが重要です。
また読解問題では、「前後関係」「接続詞」「指示語(この/その/そこで/など)」の見落としが致命的なミスにつながるため、それらを意識的にチェックする訓練を積むことが肝要です。
対策方法としては、市販のSPI/玉手箱などの語彙・読解問題集を日々こなすことが基本で、間違えた問題は必ずなぜ間違えたかを分析する癖をつけることです。
非言語系テスト(計数・推論など)
非言語系は、割合・比・速さ・確率・図表・推論といった分野が典型で、中学や高校の数学知識をベースに、それを短時間で正確に扱える能力が求められます。
特に推論問題は、与えられた前提から論理的に正しい結論を導く力が問われ、出題パターンに慣れていないと時間切れや誤答が多くなります。
対策としては、頻出テーマの公式や計算法を暗記し、模試や過去問で多くのパターンを反復することが効果的です。
たとえば「順列・組み合わせ」「仕事算」「割合」「速さ・時間の関係」「推論」のような分野で問題を集め、それぞれを速く正確に解く訓練を重ねます。
問題を解いた後は、どこで時間を使ったか、どの計算でミスしやすいかを可視化し、非言語で失点しやすい箇所を重点的に補強することが鍵です。
制限時間を意識した練習を繰り返すことで、焦りによる単純ミスを減らせます。
一般常識・時事問題
WEBテストで一般常識・時事問題が出ることは、それほど頻度が高くはないものの、特定の業界や企業、特定のテスト形式で出題されるケースがあります。
特に報道・マスコミ・官公庁系・公共政策系などでは、社会情勢や世界の動き、国内ニュースに敏感であることが評価対象になることがあります。
対策として、日々の新聞・ニュースサイト・業界ニュースをチェックする習慣を持つことが有効です。
最新の重大ニュースだけでなく、過去数か月の大きな出来事を整理し、自分の言葉で要点をまとめる練習をすると、試験で問われてもパニックになりにくくなります。
性格検査
性格検査は能力検査とは異なり「正解」が明確ではありませんが、多くの企業で「応募者の人物像・適性」を見極める重要な要素です。
評価者が重視するのは行動傾向・意欲情緒・矛盾のなさなどです。まず自己分析を深め、自分の性格の強み・弱み・価値観を把握しておくことが出発点です。
回答がばらばらだったり、自分をよく見せようとする意図が透けてしまったりすると、信頼性が損なわれます。
設問形式になれるため、模擬性格検査を受けて、自分の回答パターンを確認し、「どのような回答が自分らしいか」「企業が求める人物像と自分の強みがどう重なるか」を意識して答えを整えておくと良いでしょう。
時間配分も重要で、質問数が多いため、悩んで回答を先延ばしすると後半が雑になりやすいです。静かな環境を確保し、集中して回答する練習をしておくことで本番での安定感が増します。
WEBテスト対策におすすめの参考書

Webテストの対策には、まずは信頼性の高い対策本を活用することが重要です。
【SPI対策におすすめの参考書】
これが本当のSPI3だ! 2026年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】 (本当の就職テスト)
【玉手箱対策におすすめの参考書】
これが本当のWebテストだ!(1) 2026年度版 【玉手箱・C-GAB編】 (本当の就職テスト)
これらの書籍は、模擬問題が多数収録されており、実際のWebテスト形式に近い環境で練習することができます。
WEBテスト対策におすすめのアプリ
近年では、オンライン上でも多くのWebテスト対策リソースが提供されています。
例えば、「マイナビ」や「リクナビ」などの就活支援サイトでは、無料の模擬テストや対策情報が充実しています。
さらに、スマートフォン用のアプリも多くあります。アプリは効率的な学習をサポートし、通勤時間や空き時間を利用して少しずつ対策を進めることができるため、多忙な就活生にとって非常に便利です。
- SPI言語・非言語対策問題集 (App Store)(Google Play)
- SPI言語・非言語 就活問題集 -適性検査SPI3対応- (App Store)(Google Play)
- 玉手箱 Webテスト 解説付き 就活対策問題集 (Google Play)
- 玉手箱対策 計数 (App Store)(Google Play)
- TG-WEB対策 計数 (App Store)
- TG-WEB対策 言語 (App Store)
Webサイトやアプリは更新が頻繁で、最新の出題傾向にも対応しているため、積極的に活用することをおすすめします。
WEBテスト対策はいつから始める?おすすめアプリや参考書と合わせて解説!:まとめ

WEBテスト対策は、大学3年の夏〜秋から始めるのが理想です。早めに着手することで、インターンや本選考に余裕をもって臨めます。
直前対策も可能ですが、短期間で結果を出すには効率的な学習が欠かせません。
対策には『SPI完全対策』『玉手箱&TG-WEB能力検査対策』などの参考書や、「SPI言語・非言語」「WEBテスト対策 2025」などのアプリを併用すると効果的です。
出題形式を把握し、自分の苦手を可視化した上で、計画的に対策を進めましょう。