エンタメ業界は、華やかな世界というイメージを持たれる一方で、競争が激しく、就職難易度が高い企業が多いのが現実です。
エンタメ業界への就職を夢見ているけれど、その厳しさに不安を感じていたり、具体的な就職活動の方法や、業界で求められるスキルについて悩んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、エンタメ業界の全体像から、具体的な就職難易度、必要なスキル、さらには役立つ書籍や先輩の声まで、エンタメ業界への就職を目指すあなたが知っておくべき情報を網羅的に解説します。
エンタメ業界とは?
エンタメ業界とは、旅行・ホテル・レジャー・スポーツ・カラオケ・映画・出版・IT・テレビ・音楽・ゲームなどサービスや作品・パフォーマンスを通して「人を楽しませる業界」の総称です。
中でもエンタメ業界として多くの方が認識しているのは、レジャー施設や映画・音楽・テレビ・ゲームといったジャンルではないでしょうか。業界に属する企業としては、レジャー施設だとオリエンタルランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ゲーム・玩具業界だと任天堂やタカラトミーなどが代表的な例となります。
近年の日本のエンタメ業界では、特にアニメや漫画、映画などが海外で評価され注目を集めました。この流れを活かし、今後はコンテンツ事業にも注目が集まることでしょう。
今後のエンタメ業界は、海外にも目を向けたグローバルな戦略と、時代を読んで最大限に利点を活かせる事業計画の立案、人材の育成が必要となるでしょう。
エンタメ業界の種類
エンタメ業界にはさまざまなジャンルがありますので、ここでは主要ジャンル5つに注目し、その動向と代表的な企業についてご紹介します。
大手総合エンタメ企業
総合エンタメ企業は、音楽、映画、テレビ、舞台など、エンターテインメント事業を幅広く手がける企業です。
著名な企業の一つとして、エイベックス株式会社が挙げられます。音楽レーベル、アーティストマネジメント、ライブイベント企画などを手がける総合エンタメ企業です。
また、ソニー・ミュージックエンタテインメントも、音楽レーベル、アーティストマネジメント、音楽配信サービスなどを展開する大手総合エンタメ企業です。
大手総合エンタメ企業への就職は人気が高く、競争率も激しいです。新卒採用では、大学卒業資格が必須となる場合が多いでしょう。さらに、職種によっては特定のスキルや資格が求められることもあります。
大手芸能プロダクション
大手芸能プロダクションは、俳優、歌手、タレントなどのマネジメントを行い、彼らの活躍をサポートします。
福山雅治、Perfume、星野源などが所属する株式会社アミューズは、業界の中でも非常に有名な事務所の一つです。また、株式会社ホリプロであれば綾瀬はるか、深田恭子、石原さとみなどが所属していることで有名です。
大手芸能プロダクションへの就職は非常に人気が高く、狭き門です。新卒採用では、大学卒業資格が必須となる場合が多いでしょう。また、マネージャー職などでは、コミュニケーション能力や調整能力が求められます。
レジャー施設業界
レジャー施設業界は、テーマパーク、遊園地、水族館、動物園など、人々に楽しみを提供する施設を運営します。
例えば、株式会社オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートの運営で有名です。また、株式会社サンリオエンターテイメントは、サンリオピューロランドの運営を行っています。
レジャー施設業界への就職は、比較的門戸が広いと言えるでしょう。新卒採用では、専門学校卒業資格でも応募可能な場合が多いです。また、接客業が中心となるため、コミュニケーション能力やサービス精神が求められます。
ゲーム業界
ゲーム会社は、家庭用ゲーム機、スマートフォン向けゲーム、PCゲームなどを開発・販売します。イメージが付きやすいのは、株式会社スクウェア・エニックスでしょう。『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』シリーズなど、誰もが知る有名ゲームを多数手がけています。
ゲーム会社への就職は人気が高く、競争率も激しいです。新卒採用では、大学卒業資格が必須となる場合が多いでしょう。また、職種によっては、プログラミングスキルやデザインスキルが求められます。
映画業界
映画配給会社は、映画の配給、宣伝、興行などを行い、映画を観客に届けます。
代表的な企業としては、東宝株式会社が挙げられます。日本最大の映画配給会社として、数多くのヒット作を世に送り出しています。また、東映株式会社も、『ONE PIECE FILM RED』、『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』などを配給する大手映画配給会社です。
映画配給会社への就職は、比較的狭き門です。新卒採用では、大学卒業資格が必須となる場合が多いでしょう。また、マーケティングや宣伝に関わる仕事では、コミュニケーション能力や企画力が必要となります。
エンタメ業界の就職難易度ランキング
ここでは、エンタメ業界の就職難易度ランキングをご紹介いたします。主に上場企業を中心に取り上げておりますが、吉本興業やスターダストプロモーションのような著名なエンタメ企業もご紹介いたします。
大手総合エンタメ企業
大手総合エンタメ企業は、音楽、映画、ゲーム、アニメなど、幅広いエンターテインメント事業を展開しています。これらの企業は、豊富な資金力とノウハウを活かし、質の高いコンテンツを制作し、世界中に発信しています。
以下に、紹介する企業とその売上規模をまとめた表を用意しました。参考までにご覧ください。
企業名 | 2023年 3月期売上高 | 特徴 |
---|---|---|
ソニー・ミュージックエンタテインメント | 4,002億円※1 | 音楽業界のリーディングカンパニー |
エイベックス | 1,215億円※2 | 音楽、映像、ライブイベントなど多角的な事業展開 |
吉本興業 | ー | お笑いタレント育成、テレビ番組制作、イベント企画 |
※2 業績ハイライト|エイベックス株式会社
※上場している企業もしくは売上を公開している企業のみを記載しています
1位:ソニー・ミュージックエンタテインメント
幅広いエンターテインメントコンテンツを手がける、まさに日本を代表する大手総合エンタメ企業です。その就職難易度は業界トップクラスであり、人気企業であるがゆえに、毎年多くの応募者が殺到します。
求める人物像は「何事も人よりも率先して楽しめる、周りを巻き込めるような人」です。そのため、選考を有利に進めるためには、以下のような要素が役立つでしょう。
- 積極性がありリーダーシップを発揮できる
- 人を巻き込んで物事を進めた経験
必須資格はありませんが、映像制作、音楽制作、イベント企画など、エンターテインメント業界での経験は大きなアピールポイントになります。業界への深い造詣も選考を有利に進めるでしょう。
2位:エイベックス
エイベックスは音楽事業を中核に、アーティストマネジメント、ライブイベントなど、幅広いエンターテインメント事業を展開しています。
ソニー・ミュージックエンタテインメントに次ぐ人気企業として、就職難易度は非常に高く、選考では以下の能力をアピールできると有利に進められるでしょう。求める人物像は、能力やスキル以前に一緒に仕事をしていて気持ちの良い「モテる人」、自分の意思を貫き通すために地道な努力を重ね、泥臭い仕事もやり抜く「つよい人」だと言われています。そのため、
- 人柄の良さ
- 意志の強さ
- 泥臭さ
といった点をアピールできると良いでしょう。
また、音楽業界やマーケティングに関する知識や経験は、選考での評価を高めるでしょう。音楽制作、イベント企画、デジタルマーケティングなどの経験は、あなたの強みをアピールする絶好の機会となります。
3位:吉本興業
日本最大級のお笑い芸能プロダクションである吉本興業は、お笑い芸人のマネジメントだけでなく、テレビ番組制作、劇場運営など、多岐にわたるエンターテインメント事業を展開しています。
お笑い業界を目指す人にとって憧れの企業ですが、その就職難易度は非常に高いです。選考では、求める人物像から逆算して以下のような点をアピールできると良いでしょう。
- 嘘をつかない
- 感謝ができる
- 相手の意見を丁寧に聞くことができる
大手芸能プロダクション
大手芸能プロダクションは、俳優、歌手、タレントなど、多くの芸能人が所属しています。彼らの才能を最大限に引き出し、活躍の場を広げる役割を担っています。しかし、人気企業であるがゆえに就職難易度は非常に高く、狭き門となっています。
企業名 | 2023年3月期売上高 | 特徴 |
---|---|---|
スタートエンターテイメント(旧ジャニーズ事務所) | ー | 男性アイドルグループの育成・マネジメントに強み |
アミューズ | 524億円※1 | 多彩な分野でのアーティスト・タレントマネジメント |
ホリプロ | 207億円※2 | 俳優、歌手、タレントなど幅広いジャンルの人材育成 |
※2 (株)ホリプロの会社概要 | マイナビ2026
※上場している企業もしくは売上を公開している企業のみを記載しています
1位|スタートエンターテイメント(旧ジャニーズ事務所)
スタートエンターテイメント(旧ジャニーズ事務所)は、男性アイドルグループを中心に、数々の人気タレントが所属する、言わずと知れた大手芸能プロダクションです。所属タレントのマネジメントに加え、コンサートや舞台の企画・制作も手掛けています。
スタートエンターテイメントへの就職は、まさに狭き門。大手芸能プロダクションの中でもその難易度は群を抜いており、毎年多くの応募者が夢を託します。選考では以下のようなアピールができると有利になるでしょう。
- 高いコミュニケーション能力
- ファン視点ではなくビジネス的な視点
- 深い業界理解
インターンシップなどでタレントマネジメント、イベント企画、広報活動などの経験があれば、選考をさらに有利に進めることができるでしょう。
2位|アミューズ
大手芸能プロダクションであるアミューズは、俳優、歌手、タレントなど、幅広いジャンルの芸能人が所属しています。所属タレントのマネジメントに加え、映画や舞台の制作にも力を入れているのが特徴です。
アミューズへの就職は、スタートエンターテイメントに次ぐ人気企業として、非常に高い競争率を誇ります。他の企業と同様に、単にファンであるだけでは内定を得ることはできません。「想像力と創造力の2つを兼ね備えた人」が求める人物像です。そのため、
- 何かを生み出した経験
- 人の視点に立って行動した経験
などをアピールできると良いでしょう。
3位|ホリプロ
ホリプロは、俳優、歌手、タレント、モデルなど、多岐にわたる芸能人が所属する大手芸能プロダクションです。所属タレントのマネジメントに加え、イベントの企画・制作や新人発掘にも力を入れています。
大手芸能プロダクションとして高い人気を誇るホリプロへの就職は、決して容易ではありません。主体的に学び、常に考え続けるような人材が求められる会社です。そのため、
- 学習意欲が強い
- 思考力がある
- 好奇心が旺盛
といった点をアピールできると良いでしょう。
ゲーム会社
ゲーム会社は、家庭用ゲーム機やスマートフォン向けゲームなど、様々なゲームソフトを開発・販売しています。近年、eスポーツ市場の拡大やゲーム実況配信の普及などにより、ゲーム業界はますます注目を集めています。
ここでは、ゲーム業界の中でも特に人気の高い3社を就職難易度順にランキング形式で紹介します。以下は、2023年3月期の主要ゲーム会社の売上高と特徴をまとめた表です。
企業名 | 2023年3月期売上高 | 特徴 |
---|---|---|
任天堂 | 16,016億円※1 | 「Nintendo Switch」の人気により安定した収益を確保。 |
バンダイナムコエンターテインメント | 9,900億円※2 | 多様なゲームタイトルとIPを活用し、安定した収益を上げる。 |
スクウェア・エニックス | 3,432億円※3 | 「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などの人気タイトルを展開。 |
※2 業績・財務情報 | IR・投資家情報 | 株式会社バンダイナムコホールディングス
※3 業績・財務情報|IR情報|株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
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1位|任天堂
任天堂は、世界中で愛されるゲーム機やゲームソフトを生み出してきた、日本を代表するゲーム会社です。そのブランド力と革新的なゲーム開発力で、世界中のゲームファンを魅了し続けています。
任天堂への就職難易度は、ゲーム業界の中でもトップクラスです。世界中から優秀な人材が集まるため、競争率は非常に高くなります。「主体的に当事者として行動する」「柔軟に変化に対応しながら挑戦し続ける」「周囲の人たちに理解と共感を得ることができる」といったことが求める人物像です。そのため、
- 主体的に行動した経験
- 柔軟性のあるエピソード
- 周囲を巻き込める力
などをアピールできると良いでしょう。また、ゲームへの情熱や深い理解も、選考において有利に働くでしょう。
2位|バンダイナムコエンターテインメント
コナミデジタルエンタテインメントは、家庭用ゲーム、アーケードゲーム、モバイルゲームなど、幅広いプラットフォームでゲームを開発・販売しています。近年ではスマートフォン向けゲームにも力を入れており、幅広い層のゲームファンを楽しませています。
大手ゲーム会社として人気が高く、就職難易度は決して低くありません。求める人物像は以下のような人です。
- ゲームが大好きで、日頃ゲームをプレイしている方
- 自分たちが創りだすキャラクターやゲームを愛せる方
- 自らすべきことを考え、自律的に行動できる方
- 良いサービスを創るための「こだわり」と「柔軟性」を兼ね備えている方
- コミュニケーションを大事にし、チームで協力して創る喜びを感じられる方
そのため、人物像から逆算したアピールが内定への近道になるでしょう。
3位|スクウェア・エニックス
スクウェア・エニックスは、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』など、世界的にも有名な人気RPGシリーズを手がけるゲーム会社です。その壮大な世界観と魅力的なキャラクターで、多くのゲームファンを虜にしています。
人気企業であるスクウェア・エニックスの就職難易度は非常に高く、選考では以下の点をアピールすると良いでしょう。下記はスクウェア・エニックスが求める人物像で、ここから逆算したアピールが内定への近道になります。
- 全員がプロフェッショナル精神を持つこと
- 創造的かつ革新的であること
- 全員が同じベクトルを向くこと
レジャー施設業界
レジャー施設業界は、テーマパーク、遊園地、水族館、動物園など、人々に楽しさと癒しを提供する空間を創造・運営しています。非日常体験を提供するエンタメ性の高さから、就職人気も高い業界です。今回は、レジャー施設業界の中でも特に人気の高い3社を就職難易度順にランキング形式で紹介します。
以下の表に、2023年3月期の売上高と特徴をまとめました。
会社名 | 2023年3月期売上高 | 特徴 |
---|---|---|
オリエンタルランド | 4,831億円※1 | 東京ディズニーリゾートの運営やサブスク事業(Disney+)などで好調に収益を上げている |
ユー・エス・ジェイ | 1,789億円※2 | ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営し、エンターテイメント体験を提供。レジャー需要の回復が期待される。 |
サンリオエンターテイメント | 726億円※3 | ハローキティなどのキャラクターを中心にしたテーマパークを運営。キャラクター人気を活かした集客戦略を展開。 |
※2 【ユニバーサルエンターテインメント】[6425]決算発表や業務・財務情報 | 日経電子版
※3 サンリオ[8136]:有価証券報告書-第64期(2023/04/01-2024/03/31) (有価証券報告書) :日経会社情報DIGITAL
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1位|オリエンタルランド
オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを運営する企業です。世界中から愛される夢の国を作り上げ、訪れる人々に最高の思い出を提供しています。
オリエンタルランドへの就職難易度は、レジャー施設業界の中でもトップクラスです。高い人気を誇る企業であるため、競争率は非常に高く、狭き門となっています。選考では、以下のようなアピールができると有利に進めることができるでしょう。
- 高いコミュニケーション能力
- ホスピタリティ精神
- 世界観への共感
また、TOEICなどの資格は、選考におけるアピールポイントになります。
2位|ユー・エス・ジェイ
ハリウッド映画の世界観を再現したアトラクションやショーで、訪れる人々を興奮と感動の渦に巻き込むユー・エス・ジェイ。その就職難易度は、オリエンタルランドに次ぐ高さです。人気テーマパークを運営しているため、競争率は非常に高く、狭き門となっています。
ユー・エス・ジェイでは「成長意欲が高く目的をもって行動できる方」が求められます。そのため、選考では、以下のような点をアピールすると良いでしょう。
- 成長意欲が高い
- 論理的な思考ができる
- 実行力がある
また、英語などの語学力も評価されます。TOEICなどの語学系の資格は、選考におけるアピールポイントになります。
3位|サンリオエンターテイメント
サンリオエンターテイメントは、サンリオピューロランドやハーモニーランドといったテーマパークを運営する企業です。ハローキティをはじめとする人気キャラクターの世界観を再現し、子供から大人まで幅広い層に愛されています。
大手テーマパーク運営企業の中では比較的就職しやすいとされていますが、人気企業であるがゆえに、競争率は決して低くありません。
「『みんななかよく』の精神が根づいた社内文化」であるサンリオでは、お互いを尊重し合いながら、人と物事を円滑に進めることができる人材が求められるでしょう。
映画業界
映画業界は、映画の作成や映画の宣伝、配給、興行など、映画を成功させるための重要な役割を担っています。
会社名 | 2023年3月期売上高 | 特徴 |
---|---|---|
東宝 | 2,442億円※1 | 映画製作・配信を中心に、53.4%の増収を達成。人気作品の公開やアニメーション事業の成長が寄与。 |
東映 | 1,743億円※2 | 53.9%の増収を記録。アニメーションや映画の制作・配信に強みを持ち、利益も大幅に増加。 |
松竹 | 447億円※3 | 映画製作や配信を行うが、具体的な売上高は不明。伝統的な映画事業に加え、新しいコンテンツ展開を模索中。 |
※2 東映(株)の会社概要 | マイナビ2026
※3 松竹(株)の新卒採用・会社概要 | マイナビ2025
※上場している企業もしくは売上を公開している企業のみを記載しています
1位|東宝
東宝は、『ゴジラ』シリーズやスタジオジブリ作品など、誰もが知る大ヒット映画を数多く配給しています。
東宝への就職は、映画配給会社の中でも最も難易度が高いと言えます。人気企業であるため、非常に多くの応募者が集まります。東宝では以下のような人材を求めています。求められる人材像から逆算したアピールが有効でしょう。
- プロフェッショナル志向
- 引き出しとアンテナ
- プロデュース能力
- 自分を磨く力
必須の資格はありませんが、映画に関する知識や経験があると有利です。
2位|東映
東映は、『仮面ライダー』シリーズや『スーパー戦隊』シリーズなど、特撮ヒーロー作品を中心に多くの映画を配給しています。また、時代劇やアニメーション作品も数多く手がけ、幅広い層の観客に支持されています。
東映が求める人材は、「情熱を持って、“ものがたり”を ともに世界へ 届けたい人」です。ここからもわかるように、以下のような要素をアピールできると非常に良いでしょう。
- 情熱があること
- ユーザー視点に立つこと
3位|松竹
松竹は、時代劇や文芸作品など、幅広いジャンルの映画を配給しています。また、歌舞伎や演劇などの伝統芸能にも力を入れており、日本の文化を世界に発信する役割も担っています。
松竹への就職難易度は、大手映画配給会社の中では比較的易しいですが、それでも人気企業であるため、競争率は高めです。選考では、以下のような点が求められます。
- 高いコミュニケーション能力
- 社会人としての基礎能力
- 文化への理解
必須の資格はありませんが、映画や伝統芸能に関する知識や経験があると有利です。例えば、映画制作、演劇、美術などの経験は、選考でアピールポイントになります。
エンタメ業界の就職には資格は不要!4つのポイントを押さえること
エンタメ業界への就職は、特別な資格は必要ありません。しかし、狭き門であることは間違いなく、夢を叶えるためにはいくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
業界研究|興味のある分野や企業について深く調べる
エンタメ業界は、音楽、映画、ゲーム、アニメ、演劇など、多岐にわたる分野で構成されています。まずは、自分がどの分野に興味があるのかを明確にしましょう。
例えば、音楽業界に興味があるなら、レコード会社、音楽事務所、ライブハウスなど、様々な企業が存在します。それぞれの企業の事業内容や特徴を理解し、自分がどのような仕事に携わりたいのかを具体的にイメージすることが大切です。
自己分析|自分の強みや適性を見つめ直す
エンタメ業界で活躍するためには、自分の強みや適性を理解し、それを活かせる仕事を見つけることが重要です。
例えば、コミュニケーション能力が高い人は、アーティストやスタッフとの連携が必要なマネージャー職に向いているかもしれません。また、企画力や発想力に自信がある人は、イベント企画やコンテンツ制作などの仕事で活躍できるでしょう。
スキルアップ|コミュニケーション能力や企画力などを磨く
エンタメ業界では、コミュニケーション能力や企画力など、様々なスキルが求められます。これらのスキルは、学生時代に積極的に活動に参加したり、インターンシップを経験したりすることで磨くことができます。
例えば、サークル活動やボランティア活動を通じて、多くの人と関わり、コミュニケーション能力を高めることができます。また、企業のインターンシップに参加することで、実際の仕事の流れや求められるスキルを体験し、就職活動に役立てることができます。
情報収集|業界の最新動向やトレンドを把握する
エンタメ業界は、常に変化し続けています。最新の動向やトレンドを把握しておくことは、就職活動においても非常に重要です。
業界ニュースをチェックしたり、関連イベントに参加したりすることで、常に新しい情報に触れるようにしましょう。また、SNSやブログなどを活用して、業界で活躍する人たちの情報収集をすることも有効です。
エンタメ業界の就職で読むべき本を紹介
エンタメ業界への就職を目指すなら、業界や仕事内容について深く理解することが大切です。今回は、エンタメ業界への理解を深め、就職活動を有利に進めるのに役立つおすすめの書籍を5冊紹介します。
エンタメ業界という世界
エンタメ業界に必要な、自己分析から業界研究まで、就活に必要な情報をコンパクトにまとめた入門書です。
本書の特徴は、人生における優先順位の設定を重視し、パーソナル・ヒストリー・メソッドという新しい自己分析手法を提案している点です。過去の経験を振り返りながら、自分自身の強みや可能性を発見することができます。
さらに、各業界の歴史やトレンド、将来性、必要なスキル、キャリアパス、給与レンジなど、具体的な情報も満載。業界研究を効率的に進めることができます。自分らしいキャリアを見つけたい就活生にとって、頼れる一冊となるでしょう。
図解入門業界研究 最新アニメ業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]
国内市場の停滞や、痛ましい事件、コロナ禍といった逆風の中でも、『鬼滅の刃』の記録的大ヒットなど、底力を見せつけた日本アニメ。
本書では、海外市場の成長や、依然として残る下請け構造の問題、人材不足、労働環境の悪化など、業界の光と影を徹底解説します。
アニメビジネスに関わる人はもちろん、就活生が、業界の現状と課題を理解し、未来への展望を見出すための必読書です。
オタク経済圏創世記
この本は、「オタク文化」が経済的な影響力を持つようになった過程を詳細に解説しています。主な内容は以下のようになっています。
- オタク文化の起源と発展
- アニメ、マンガ、ゲーム、プロレスなどのオタク文化を構成する要素の分析
- オタク市場の形成過程と現在の規模
- 「ライブコンテンツ化」によるオタク文化の世界的な広がり
- 海外展開の戦略と成功事例
著者のブシロード執行役員の経験を基に、2.5次元コンテンツやライブコンテンツ、コミュニティの重要性、日本と海外の文化の違いによるプロジェクト管理の違いなどが解説されています
エンタの巨匠
日本のエンタメ黄金期を支えた、プロデューサー、ディレクター、クリエイターたち。彼らの成功の秘訣は、生まれ持った才能ではなく、試行錯誤と努力の積み重ねでした。本書は、彼らへのインタビューを通して、普通のサラリーマンから「突き抜けた仕事をする人」へと成長していく過程を紐解きます。
組織の中で成果を出しながら、個性を発揮していくためのヒントが満載です。エンタメ業界を目指す就活生はもちろん、あらゆる業界で活躍したいと願う人々にもおすすめの一冊です。
先輩の声
エンタメ業界は就活生に非常に人気で、倍率もかなり高いです。ただ「音楽が好き」「ゲームが好き」「映画が好き」といった理由だけでは不十分。その業界をどうしていきたいか、自分はどのようにその分野に貢献できるかなど、一歩踏み込んだ志望理由が必要です。
おわりに
映画・レジャー施設・ゲームなど多くのジャンルを抱える「エンタメ業界」。エンタメ業界に就職を希望している就活生は、どのジャンルのどの企業、どの職種に身を置きたいのかを明確にしたうえで、目指す業界の現状や動向を調べる必要があります。しっかりと目標を定めて研究しておきましょう。