ロボット業界調べ!主要メーカーと業界の動向をリサーチ

2019.02.26企業研究・業界研究
ロボット業界調べ!主要メーカーと業界の動向をリサーチ

近年、産業用ロボットを含め、街のいたるところでロボットを目にする機会が増えました。特に、外食産業の人手不足が深刻なことからロボットを導入する企業が増えてきています。いろいろな意味で期待されているロボット業界ですが、動向や各メーカーの戦略など気になることがたくさんありますよね。そこで今回は、ロボット業界について詳しく解説していきます。業界研究や企業研究をしている人は、参考にしてください。

ロボット業界の動向とは?

ロボット業界の動向とは?

ロボット業界には大きく分けて、製造工場や農業などに広い産業に使用されている産業用ロボットと、非産業用のサービスロボットがあります。

産業用ロボットは、人件費削減や作業効率化などに役立っているほか、働き手の人手不足解消にも大きく貢献しています。技術力に優れた日本製の産業用ロボットは、世界でも注目されています。産業用ロボットの今後はますます拡大していくと予想されていることから、業績は堅調に推移するのではないかと思われます。

一方のサービスロボットは、サービス業や介護・医療分野、公共機関、一般家庭など、人間の活動する空間で動作するものです。掃除機の「ルンバ」をはじめ、最近では「自動草刈り機」など家事を楽にしてくれるロボットもあります。また、AI機能を搭載して機械に喋りかけるだけで電気を消してくれるなどの便利なロボットも注目を集めています。

また、2025年問題といわれる超高齢化社会を目前にして、今後、医療や介護分野での人材不足は深刻な課題です。AIやIoT技術を駆使した現場支援は必須であり、医療用や介護用のサービスロボットを中心とした市場規模の拡大が見込まれると考えられます。

今後の課題

今後の課題としては価格が高額であることがまず挙げられます。ニーズが高まってはいるものの、実際に購入するには多額の費用が必要となるため、その費用対効果を明らかにすることや、国や自治体による支援策が課題のひとつであるといえるでしょう。

また、ロボットを導入しようと考えている側の認識不足により、躊躇される例も多くあります。こうした問題を解決するために、各メーカーは展示会や説明会をおこなっていますが、操作や機能などが分かりやすく、誰にでも操作しやすい製品が開発されることが望まれます。

医療や介護分野においては、やはり人の手でなく機械による施術や支援に抵抗を感じる人も多いため、そういったイメージを変えていくことが課題であるといえるかもしれません。

成長戦略

昨今、AIやIoT技術による現場の負担軽減はあらゆる分野で検討されています。さまざまな課題はあるものの、ロボットの需要は、人口減少に伴いますます増えていくと思われます。

上記の課題から、価格や使いやすさ、イメージなどを改善し、需要のあるロボットの開発に力を入れて各業界が導入しやすい環境を整えることが、成長に繋がると考えられます。日本製のロボットは世界でも注目されていますので、今後グローバル化をいっそう強化することも成長戦略となるでしょう。

産業用ロボット業界の主な企業

産業用ロボット業界の主な企業

安川電機

安川電機は1915年設立、産業用ロボット、特に垂直多関節ロボットを主力製品としている電気機器メーカーです。国内だけでなく、アジア圏を中心にアメリカやヨーロッパ、中東、アフリカなどにも拠点を設けています。2018年2月連結決算の売上高は約4,485億円。産業用ロボットのほかに、エレベーターやエスカレータで使用するインバーター事業など「モーションコントローラー」の製造にも特化したメーカーでもあります。

不二越

不二越は、工具や工作機械などのマシニング事業を主とし、ベアリングや産業用ロボット事業も展開しているメーカーです。スポット溶接で国内トップの実績があります。また、2018年11月期の売上高は約2,522億円であり、そのうちの48%はアジアを中心とした海外売上高であることから、海外シェアの高い企業であるといえます。

ファナック

ファナックはNC(数値制御装置)とサーボ機構から成るFA事業を主とし、ロボット事業、ロボドリルなどのロボマシン事業の3本柱が強みのメーカーです。国内の拠点は北海道から九州まであるほか、海外にはアジア・アメリカ・ヨーロッパにも拠点があります。2018年3月期連結決算の売上高は7,265億円、主力となるNCだけでなく、産業用ロボット事業においても世界トップシェアを誇る企業です。

ロボット業界で働く人の仕事内容

研究・開発

主な仕事内容は、実験やデータ収集、その解析によって製品作りの基礎となる研究をおこない、その結果をもとに安全性やコストなども考慮しながら製品やシステムを開発します。

生産技術

主な仕事内容は、製品を生産するにあたり必要となる機械整備や、コスト面管理などです。生産ラインの改良を検討し、品質を保ちつつ量産する体制を整えるなど、現場の効率化をはかります。

品質管理

主な仕事内容は、生産された製品の品質向上のための調査や管理、設計への指示、システムの整備などです。また、品質に関するクレーム対応をする場合もあります。

その他

その他の職種として、一般企業と同様、営業職や事務職があります。また、専門技術を要する設計や営業技術などの職種もあります。

先輩の声

ロボット業界は、少子高齢化による労働力不足などさまざまな社会問題を解決していく、大変やりがいを感じる業界です。市場自体も今後ますます成長することが見込まれており、大きな可能性を秘めた環境なので、チャレンジ精神が旺盛な人に向いている業界と言えます。選考では、大学で学んできたことや自身の経験で会社にどう貢献できるのかをアピールすることが重要です。

おわりに

人手不足や効率化・コスト削減など、生産年齢人口の減少において、AIやIoT技術を駆使した環境は必須です。産業用、非産業用にかかわらず、ロボットの需要は今後も拡大していくと見られていますが、価格や使いやすさなど課題が多いのも現実です。

ロボット業界に就職を希望している人は、業界や企業の動向に注目し、自分の能力が発揮できるところはどこか十分に検討しましょう。

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タグ : ロボット業界 企業研究 業界研究
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