就活で「自己PRが思いつかない」「自分の強みがわからない」と悩んでいませんか?
そんな時に役立つのが、過去を振り返るための“自己分析の質問リスト”です。
本記事では、就活成功者が実際に使った13の質問例を小学生〜大学生までの時期ごとに整理しました。
本記事を参考に、自己分析を進めることで面接での質問回答をスムーズに対応できるようになり、内定に近づけるでしょう。
思い出を掘り起こしながら、自己分析を深めて、あなただけの魅力を見つけましょう。
自己分析の進め方の全体像
自己分析は、自分自身について理解を深めるために非常に大切なプロセスです。
自分自身の価値観や性格、強み弱みなどを客観的に把握し、将来の進路を決定するために大きく役立ちます。
効率的に自己分析を行うためには、以下のステップで進めることが大切です。
自己分析のスムーズな進め方に関する全体像を表にまとめたので、参考にしてください。
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1. 準備 | ・ノートやペンなど、メモを取るための筆記用具 | 集中してじっくりと考えることができるように、時間と場所を確保する |
2. 過去を振り返る | ・小学生から現在までの出来事を思い出し、書き出す ・具体的な質問をして、自分自身を深く掘り下げる | 過去を振り返ることで、自分の性格や価値観、強みや弱みを理解することができます。ノートにメモを取りながら、じっくりと考えましょう。 |
3. 現在の自分を知る | ・現在の自分の性格や強み・弱み、価値観などを分析する ・周囲の人からの意見も聞く | 現在の自分を知ることによって、将来の目標設定がしやすくなります。客観的に分析するために、周囲の人からの意見も聞いてみましょう。 |
4. 将来の自分を描く | ・将来どのような自分になりたいのか、どのような人生を送りたいのかを考える ・具体的な目標を設定する | 将来の自分を描くことで、今何をすべきかが明確になります。具体的な目標を設定し、行動計画を立てましょう。 |
さらに詳細に記載したものを「自己分析で将来が大きく変わる!? 正しい方法で就活を有利に進めよう!」に記載しています。こちらも合わせてお役立てください。
自己分析には「自分への質問」が重要
自己分析では、「自分への質問」が非常に有効です。
過去の自分へ質問を行い、過去の経験や行動を振り返ることで、自分の強みや弱み、価値観を把握できます。
なぜそれをやろうと思ったのか、どんな時に興味関心が湧いたかと問いかけることで、表面的な答えではなく、自分の本当の興味関心や、向いている事柄までが見えてきます。
自分への問いかけを繰り返すことで、より自分を深く理解でき、進むべき方向が明確になります。
過去を振り返るための質問例

過去を振り返ることは、自分自身をより深く理解し、自分自身の進路を決めるための重要な指針になります。
過去の出来事を振り返るだけでなく、過去の経験からどのようなことを学び、どう成長したかを分析しましょう。
ここでは、小学生時代から時系列に沿って、問いかけるための質問事項を紹介します。
- 一番良かった出来事と嫌だった出来事は何ですか?
- どんな友達と仲が良かったですか?
- 習い事は何をしていましたか?
小学生時代(7歳~12歳)
小学生時代の出来事を深掘りすることは意外にも重要です。
なぜなら、小学生時代の体験には、今の自分の価値観や行動パターンの原点が隠れていることが多いからです。
小学生時代の体験は、自分らしさの種がまかれた時期とも言えます。
小学生時代のエピソードを丁寧に掘り下げることが、自己理解の深まりにつながります。
一番良かった出来事と嫌だった出来事は何ですか?
「一番良かった出来事」と「一番嫌だった出来事」を振り返ることは、自己分析において自分の価値観や行動の原点を知るうえで有効です。
良かった経験からは「何に喜びを感じるか」、嫌だった経験からは「何が苦手か」が見えてきます。
過去の経験が今の考え方や行動にどう影響しているかを捉えることで、自分軸の明確化が可能です。
たとえば、小学生時代に学級委員として劇発表を成功させた経験から、協調性やリーダーシップが強みだと気づけます。
自己PRでは、こうした経験が今もチームで意見をまとめる姿勢につながっているとして反映できます。
どんな友達と仲が良かったですか?
どんな友達と仲が良かったかを思い出すことは、対人関係における自分の価値観や安心できる距離感を知る手がかりになります。
たとえば、幼少期に本音で話せる相手や落ち着いた関係を好んでいた場合、表面的なつながりよりも深い信頼関係を重視する傾向があると言えます。
小学生時代の対人傾向から、人間関係の築き方やコミュニケーションの姿勢を読み取り、自己PRへ反映することが有効です。
習い事は何をしていましたか?
習い事の経験を振り返ることは、自分の興味関心や継続力、環境への適応力などを把握する手がかりです。
たとえば、スポーツ系の習い事を長く続けていた場合は、努力や競争の中で成長することに価値を感じる傾向が見られます。
一方で、音楽やアート系の習い事を好んでいた場合は、創造性や自己表現への関心が高いことがうかがえます。
幼少期の取り組み方や感じていた楽しさ・苦手意識を整理することで、現在の行動特性や得意なスタイルが浮き彫りになり、説得力ある自己PRが作成可能です。
中学生時代(13歳~15歳)
中学生時代は、価値観や人間関係、自己意識が大きく変化する時期であり、自己分析にとって非常に重要な要素です。
中学生時代の気づきや経験を言語化することで、単なる「過去の思い出」ではなく、今の自分の特性や強みを裏付ける根拠として使えるため、自己PRに厚みと説得力を出せます。
- どんな係をしましたか?
- ケンカをしたことはありますか?
- 他人に言えない秘密はありますか?
どんな係をしましたか?
中学生時代に担当した係を振り返ることは、集団の中での自分の役割意識や行動の傾向を知るうえで有効です。
たとえば、学級委員やリーダー的な係を務めていた場合は、周囲をまとめる立場にやりがいや責任感を見出す傾向があります。
一方で、図書係や美化係などを好んでいた場合には、縁の下で支える姿勢や落ち着いた環境を好む傾向がうかがえます。
どのような係を選び、どんな姿勢で取り組んでいたかを思い返すことで、組織内での役割適性や対人スタンスが明確になり、具体性のある自己PRが作成可能です。
ケンカをしたことはありますか?
ケンカをした経験を振り返ることは、自分の感情の動きや対人関係における反応の傾向を知るうえで有効です。
たとえば、意見の対立で強く主張した経験がある場合は、正義感やこだわりの強さが背景にあると考えられます。
一方で、相手に遠慮して言い出せずに悩んだ経験がある場合は、調和を重視する姿勢や感情を抑える傾向が見られます。
ケンカの理由やその後の対応を振り返ることで、自分の価値観・対立時のスタンス・コミュニケーション力を読み取り、自己理解や自己PRの材料として活かせます。
他人に言えない秘密はありましたか?
他人に言えない秘密を持っていたかどうかを振り返ることは、自己開示の傾向や他者との距離感、感情の扱い方を知るうえで有効です。
たとえば、悩みや本音を一人で抱えていた場合は、慎重さや自己内省の深さがある一方で、他者への信頼形成に時間がかかる傾向があります。
逆に、誰かにすぐ相談できた経験がある場合は、オープンな性格や周囲とのつながりを大切にする姿勢が表れています。
こうした経験を振り返ることで、自分の感情との向き合い方や対人関係での立ち位置を理解し、深みある自己PRが作成可能です。
高校時代(16歳~18歳)
高校時代は自分の意思で選択・行動する経験が本格的に増えるタイミングであり、主体性が問われます。
高校時代になぜその選択をしたのか、どう行動したのかを振り返ることで、価値観や思考パターン、強みの根拠が具体的になります。
高校時代のエピソードから「今の自分のルーツはどこにあるか」を明確化し、信頼性と説得力を持たせた自己PRを作成可能です。
- どの教科を一番頑張っていましたか?
- 休みの日には何をしていましたか?
- どんな趣味がありましたか?
どの教科を一番頑張っていましたか?
どの教科を一番頑張っていたかを振り返ることは、自分の興味の方向性や、努力のスタイルを知るうえで有効です。
たとえば、理数系科目に力を入れていた場合は、論理的な思考や正確さへのこだわりが見られます。
反対に、国語や社会などの文系科目を好んでいた場合は、想像力や表現力、背景を読み取る力が強みといえます。
どの教科に熱意を注ぎ、どのような工夫や継続をしていたかを掘り下げることで、自分らしい取り組み方を把握し、具体性ある自己PRが作成可能です。
休みの日には何をしていましたか?
休みの日に何をしていたかを振り返ることは、自由時間の使い方からその人の関心や行動傾向を読み取る手がかりです。
たとえば、友人と外出することが多かった場合は、社交性や他者との関わりを重視する傾向があります。
一方で、読書や趣味など一人で過ごす時間を大切にしていた場合は、内省や集中を好むことが分かります。
自発的な行動の選び方を掘り下げることで、自分自身の価値観が浮かび上がり、深みある自己PRを作成可能です。
どんな趣味がありましたか?
どんな趣味があったかを振り返ることは、自分が自然と惹かれる対象や、集中・リフレッシュの方法を知るうえで有効です。
たとえば、ものづくりや表現系の趣味を持っていた場合は、創造力や自己表現への関心が高い傾向があります。
一方で、スポーツやアウトドアを楽しんでいた場合は、体を動かすことで気分転換を図るタイプといえます。
趣味は自主的に続けるものであるため、そこに現れる価値観や行動パターンは素の自分を映し出す要素となり、自然な説得力ある自己PRが作成可能です。
大学時代(19歳~22歳)
大学時代は選択肢の自由度が高く、自分の意思で「選んで行動した経験」が集まっている時期であることから、自己PRに直結する価値観や思考の材料を得られます。
また、大学時代の経験は比較的直近であるため、面接や履歴書で語る際にも現実味と信頼感があるエピソードとして効果的に活用できます。
- 何か大きなイベントはありましたか?
- 友達とどんな遊びをしましたか?
- 大きな失敗はありましたか?
- バイトではどんな思い出がありますか?
何か大きなイベントはありましたか?
大学時代に経験した大きなイベントを振り返ることは、自らの挑戦意欲や行動力、課題への向き合い方を知るうえで有効です。
たとえば、学園祭の企画や海外留学、大会出場などに積極的に参加していた場合、計画性や実行力、チームでの連携力といった要素が見られます。
また、失敗や葛藤を含んだ経験であっても、そこから何を学びどう行動を変えたかが明確であれば、成長を示す材料になります。
このような経験を通して得た気づきや変化を言語化することで、自己PRに具体性と説得力を持たせられます。
友達とどんな遊びをしましたか?
友達とどんな遊びをしていたかを振り返ることは、他者との関係性の築き方や、自分が楽しさや安心感を感じる場面を知るうえで有効です。
たとえば、みんなで集まって何かを企画したり外で体を動かす遊びを好んでいた場合は、社交性や協調性、行動力の高さがうかがえます。
一方で、少人数や室内での遊びを好んでいた場合には、落ち着いた関係性やじっくりと関わるスタイルを大切にしていた可能性があります。
遊び方の傾向には、その人らしいコミュニケーションスタイルや価値観が反映されるため、自己PRに活用できる重要な手がかりです。
大きな失敗はありましたか?
大きな失敗を振り返ることは、自分の課題への向き合い方や、失敗から何を学び次にどう活かしたかを知るうえで有効です。
たとえば、準備不足や判断ミスでうまくいかなかった経験がある場合、そのときにどう反省し、何を改善しようとしたかによって、成長意欲や柔軟性、責任感の強さが見えてきます。
失敗の内容そのものよりも、そこからどのような姿勢で行動を変えたかが重要であり、そのプロセスを言語化することが、自己PRに説得力と人間的な深みを加える要素となります。
バイトではどんな思い出がありますか?
アルバイトでの思い出を振り返ることは、実社会との初めての接点を通じて得た価値観や行動傾向を知るうえで有効です。
たとえば、接客業での経験からコミュニケーション力や気配りを学んだ場合や、体力仕事を通じて継続力や責任感を養った場合、その姿勢が現在につながっている可能性があります。
どのような仕事にどのような思いを持って取り組んだかを整理することで、仕事への向き合い方や成長のプロセスを明確にし、具体的な裏付けある自己PRが作成可能です。
「未来」の自分に関する質問例
自己PRには、「未来」の自分に関する質問も効果的です。
未来の自分への質問をすることで、自分の価値観や本当に大切にしたいことを逆算思考で引き出せます。
たとえば、「5年後の自分はどんな毎日を送っていたいか?」「どんな人と、どんな環境で働いていたいか?」と問いかけることで、今の延長線上ではなく、理想から逆算した選択を考える視点を獲得可能です。
過去の分析だけでなく、「これから何を選ぶか」に直結する視点を得ることで、自己PRや進路選択に一貫性と目的意識が加わります。
質問を活用した自己分析の次に行う4つのステップ
質問を活用した自己分析の次に行うステップとして、さらなる自己分析の精度を上げることが挙げられます。
より自己分析を明確なものにするために、以下の4つのステップを行う事が効果的です。
- STEP①|自分史を作る
- STEP②|第三者との壁打ち
- STEP③|マインドマップに情報の整理
- STEP④|面接での想定問答をする
それぞれのステップについて詳細に説明するので、ぜひ参考にしてください。
STEP①|自分史を作る
自己分析の第一歩として、自分史の作成が効果的です。
なぜなら、過去の出来事や感情を時系列で整理することで、自分の価値観や行動のパターンが明らかになってくるからです。
たとえば、小学校から大学までの印象的な出来事を振り返り、「なぜ嬉しかったのか」「なぜ悔しかったのか」と掘り下げることで、自分が何を大切にしてきたのかが可視化できます。
このプロセスを通して、自分の軸を把握できるようになり、他者に伝える言葉にも説得力が増します。
STEP②|第三者との壁打ち
他者との壁打ちは、自己理解を深めるうえで非常に有効です。
なぜなら、自分では気づきにくい強みやクセを、他者の視点から客観的に言語化してもらえるからです。
たとえば、自分ではなんとも思っていなかった行動でも、他者からしたら大きな意味のある行動だったという意見をもらえた場合、自分が意識していなかった一面に気づけます。
自分一人の分析では限界があるため、信頼できる相手との対話を通じて、新たな自己認識が得られます。
STEP③|マインドマップに情報の整理
自己分析を深める手法として、マインドマップでの情報整理が効果を発揮します。
なぜなら、頭の中にあるバラバラな情報を可視化し、関連性や因果関係を直感的に把握しやすくなるからです。
たとえば、「高校時代の経験」から枝を伸ばして「得意だったこと」「苦手だったこと」「学んだこと」と整理すれば、自分の特性や価値観がより立体的に見えます。
情報が整理されることで、面接や自己PRで伝えるべきポイントも明確になります。
STEP④|面接での想定問答をする
自己分析を実践に活かす方法として、面接の想定問答を行うことが有効です。
なぜなら、頭で理解していても、言葉にする訓練をしなければ他者には伝わらないからです。
たとえば、「あなたの強みは何ですか?」といった質問に、自分の経験と結びつけて答える練習を繰り返すことで、表現力や構成力も磨かれます。
想定問答を通じて、自分の考えを整理しながらアウトプットに慣れることで、本番でも自信を持って話せます。
自己分析の質問における活用方法は?
自己分析は行って満足するのではなく、分析して分かったことを活用することで意義を増します。
自己分析は主に以下の2つの場面で活用できます。
- 仕事を選ぶとき
- 自己PRや志望動機など
1.仕事を選ぶとき
自己分析は、仕事を選ぶ場面で重要な判断材料になります。
なぜなら、自分の価値観や得意・不得意を理解していれば、より自分に合った環境や職種を選べるからです。
たとえば、成果主義の職場にやりがいを感じる人と、チームで協力しながら進める仕事に向いている人とでは、適した職場は異なります。
自己理解を深めたうえで選択することで、入社後のミスマッチを防ぎ、長く納得感のあるキャリア形成につなげられます。
2.自己PRや志望動機など
自己PRや志望動機を考える際にも、自己分析は欠かせません。
なぜなら、自分の強みや価値観を深く理解していなければ、表面的なアピールになってしまうからです。
たとえば、「リーダーシップがあります」と伝える際も、その背景にある経験や考え方を語ることで、説得力が高まります。
自己分析を通じて言葉に厚みを持たせることで、面接でも自分らしさを的確に伝えられるようになります。
まとめ:自己分析の質問で自己理解を深めよう
自己分析は、仕事選びや自己PRの場面において非常に大きな力を発揮します。
自分の強みや価値観を深く理解することで、納得のいく企業選びができ、面接でも自分らしい言葉で想いを伝えられるようになります。
そのためには、過去の経験や未来への問いを通じて、自分自身に適切な質問を投げかけることが重要です。
自己分析を丁寧に行うことで、発言に一貫性が生まれ、面接官にも誠実で芯のある印象を与えることができます。
これから就職活動を始める方は、まずは自分を深く知るところから始めてみましょう。