今後の日本は少子高齢化社会になってしまうことが懸念されていますが、そういった背景から介護・福祉業界では需要が拡大していくことが予測されています。
しかし実際に応募したくても将来性や仕事内容がハードなのではと不安になってしまいませんか?
今回はそんな介護・福祉業界について調べていきます!
介護・福祉業界の動向とは?
日本の総人口自体は減少している傾向にあり、逆に高齢者の割合はどんどん増加しています。
2025年には人口の3割が65歳以上となり、うち2割弱は75歳以上となります。介護認定者も、公的介護保険がスタートした2000年の256万人から2015年には620万人と、2倍以上に増加しています。
今後も高齢者が増加していくことに比例して、サービスを受ける人もどんどん増加していくと思われます。
今後の課題と成長戦略
サービスを受ける高齢者が増えるということはもちろん人材も必要になっていきます。
実際に介護・福祉業界の職員は2000年の約55万人に比べると、15年間で3倍以上に増加してきています。厚生労働省によると、2025年頃に必要な職員は約250万人とされており、現状のままでは人員不足に陥ると見られています。
今後の対策として介護・福祉現場の待遇や労働環境の見直しは必須で、労働条件からスキルを活かした働き方ができない潜在介護職の人材確保が最重要課題だといえるでしょう。また、介護ロボットなどAIやIoTを駆使して現場の負担を軽減することも必要です。
昨今では、長時間労働などを理由に介護現場から離れている有資格者が、空き時間を活かして、通常のパートなどより高時給で働ける介護のマッチングサービスも展開されています。働ける人が働きやすい環境を整えて適切な報酬を得られるようにすることが、優秀な人材を確保し、結果的にサービス向上にもつながるといえます。
超高齢化社会を目前にし、需要は確実に見込める業界です。急成長するサービス付き高齢者住宅やシェアハウスの展開なども、さらなる成長が見込めるビジネスモデルだといえるでしょう。
介護・福祉業界の主な企業
ニチイ学館
2018年3月期の売上高は、全体で2838億円、介護部門では約1512億円という業界首位の企業で、訪問介護から有料老人ホーム、家族介護における日常生活支援サービス、介護用品の販売、シニア向け会員制ネットワーク運営など、幅広い介護サービスを展開しています。
2007年に業界大手であったコムスンより有料老人ホームとグループホームなど居住型サービスを引き継いでいます。
SOMPOホールディングス
2018年3月期の介護・ヘルスケア事業における売上高は約1250億円、2015年に旧ワタミの介護
事業を買収して介護事業に本格参入、業界2位の規模となっています。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅・ケアハウス・グループホームの運営、居宅介護サービスなど幅広く手掛けています。
ベネッセスタイルケア
進研ゼミなどの教育事業を展開するベネッセグループの介護事業「ベネッセスタイルケア」。2017年3月期の売上高は1029億円、こちらも訪問介護から通所介護、居住型介護、さらには人材派遣業まで幅広い介護サービス事業を展開しています。またサービス付き高齢者向け住宅運営にも力を入れています。
介護・福祉業界で働く人にはどんな人がいる?
現場スタッフ
サービスに関わる介護職や看護師で、募集数がとても多く比較的内定を取りやすいといえる職種といえます。
よく耳にするホームヘルパーは要介護者の身の回りのお世話を行う職種、ケアマネージャーの正式名称は「介護支援専門員」で要介護者などの相談からサービスの計画を練り、病院などの関係企業などの連携を取ることでサービスの円滑化を図ります。
事務
事務は制度に合わせた費用の計算、請求書の作成や管理、さらには関係企業との連絡を取り連携を高めサービスの向上を図ります。
民間資格もあり資格を所持することで給与が上がる企業もとても多いです。
先輩の声
少子高齢化の進む日本において、今後重要となってくる業界の一つであり市場は確実に拡大して行くと予想されます。まず、多くの学生のイメージとして肉体労働かつ長時間労働が先行すると思いますが、国を挙げて注力していく業界であるため今後の労働環境も向上していくでしょう。更には、海外人材も多く就業するため国際色豊かな職場になると思います。
おわりに
いかがでしたか?
介護・福祉業界の今後としては国内の高齢化が進むに連れて市場規模が増加していく数少ない企業です。
業務内容がハードな面もあるとはいえ業界と国が一丸となって改善を図っているため、今後は働きやすい環境作りがさらに進んでいくと期待されるでしょう。
これからの介護業界は安定した将来性も高い業界といえるでしょう。