化粧品業界を目指している方は、ほかの業界とどのような形でつながっているのか、就職するには何が必要なのかなど、気になることが数多くあると思います。
特に化粧品業界は競争率が激しいため、事前の企業研究を万全に行ってから臨みましょう。今回は、化粧品業界の基本情報や他の業界との関わりなどについてご紹介します。
化粧品業界とは?
化粧品業界は、化粧品の開発・製造・販売に携わっています。
化粧品とは、いわゆる口紅やファンデーションといったメーキャップ用品だけを指すのではありません。洗顔料や化粧水などのスキンケア、シャンプー類などのヘアケア、クリームなどのボディーケア、香水をはじめとしたフレグランスも、化粧品に含まれます。そのほかにも、入浴剤・歯磨き粉・おむつなども化粧品の一部です。
化粧品業界では、まず化粧品メーカーで商品の開発がされ、製造されるようになります。製品は、百貨店やドラッグストア、あるいはインターネットのオンラインショップで販売され、ようやく消費者の手元へと届くのです。
近年、食料品などの生活必需品と比較すると、化粧品は不況の影響をやや受けやすく、より低価格な商品を求めるユーザーが少なくありません。ますます価格競争が進む中、化粧品業界の業績は、平成25年度の時点で「資生堂」がシェア1位、次いで「花王」が2位、「ポーラ・オルビスホールディングス」が3位となっています。
他の業界との関わりについて
化粧品業界と大きく関わりがあるのは、製造した化粧品を販売している百貨店やドラッグストアです。昨今ではインターネットで化粧品を購入するユーザーが増えたため、IT企業との連携も増えつつあります。
さらに、ブランドイメージを重視する化粧品は、商品の魅力を多くの方へ発信するために、広告業界とも関わりがあります。ただし、化粧品の広告に人気の高い人物を起用すると、その分化粧品の価格が高くなるため、昨今ではユーザーのニーズとの隔たりが問題視されつつあることも事実です。
また、昨今ではまったくの異業種企業が化粧品業界へ参入する例が増えつつあります。平成20年には、写真業界大手の富士フイルムが「アスタリフト」シリーズで化粧品業界に進出しました。そのほかにも、食品業界のAJINOMOTOや、製薬業界の第一三共などが、異業種として化粧品業界に参入しています。
メーカー就職に必要なこと
化粧品の開発および製造を担い、百貨店・ドラッグストア・オンラインショップへ販売することが化粧品メーカーの役割です。
化粧品業界でのメーカー就職は、競争率が高く、多くの志望者の中で選考に勝ち抜く必要があります。応募が集中しやすい大手メーカーの選考では、エントリーシートやWEBテストの段階でチャンスを逃さないために、早期からの対策が望まれます。インターンシップにも積極的に応募しましょう。
エントリーシートや面接では、自身の「美」に対する価値観を問われる設問が少なくありません。また、面接時の私服で自分らしさを表現するといった、企業イメージの理解度も問われます。それぞれのブランドイメージを押さえるとともに、美しさについて自分なりの解釈を確認してみてください。
さらに、海外での売り上げ獲得のために、語学力が求められることも少なくありません。メーカーによっては、英語に加えて第二外国語の能力を試されるケースもあります。語学力に自信がある方は、英語面接の対策をしておくなど、自分の能力をアピールする準備をしておきましょう。
おわりに
私たちの身近にある数々の化粧品は、化粧品業界で作られています。化粧品業界は、オンラインショップの普及や異業種の参入などによって、今後も売り上げ拡大が期待されている業界です。
就職を希望するなら、多くの応募者の中で勝ち抜けるよう、早期から対策を始めておきましょう。