メーカーの商品には日々触れることも多く、就職活動においても人気のある業界です。しかし、BtoBのメーカーなどとは、接点がなく知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、メーカー全体の仕組みや、仕事内容についてお伝えします。業界研究の参考になれば幸いです。
メーカー業界の特徴と現状・今後の動向など
メーカーと一口にいっても、業種は多岐にわたります。車から家電、薬、食品、衣服、家屋、日用品まで、私たちの生活はメーカーが作った製品で溢れています。
では、多くのメーカーに共通する特徴や動向には、どんなものがあるのでしょうか。
グローバル化
メーカーを語るうえでポイントとなるのは、グローバル化です。グローバル化には2つの側面があります。まずは商品の世界展開という側面。家電や医療機器などはすでに世界へ販路を拡大しています。人口減少の一途をたどり、マーケットが縮小する国内市場は尻すぼみですので、今後はあらゆる業界のメーカーも、世界をメインステージにしていかなくてはならないでしょう。必然的に英語など他国の言語が話せる人材、異国文化への理解の深い人材が必要とされます。
またもうひとつの側面は、労働環境のグローバル化です。世界各国で技術力の差が少なくなり、とくに、エンジニアや設計士は、優秀な人材であれば国境を跨いで活躍できる時代です。外資系企業はもちろんのこと、国内企業であっても、上司や同僚に海外のスタッフがいることは当たり前になっていくでしょう。
オープンイノベーション
オープンイノベーションとは、他社やベンチャー企業、自治体など、異業種異分野との連携によって新しい価値を創造するという試み。近年のトレンドワードにもなっていることから耳なじみのある方も多いのではないでしょうか。
企業は自社の課題解決を自社内の枠内で考えていましたが、これからは他業種や社会起業家の知恵とノウハウを上手に取り込むことが求められます。求められる人材にも、「自社の課題がなんであるか」を明確に把握し、そのための手段として、世の中から必要な知識、技術をすくいあげる能力が重宝されるでしょう。
IoT
IoTはInternet of Thingsの略で、モノのインターネットと訳されます。近い未来、あらゆるモノがオンラインで繋がる世界がやってきます。電気もテレビもキッチンも冷暖房もお風呂もネット上でつながり、Googleホームなどホームアシスタント製品やスマホでそれらを制御する部屋が一般的になります。
メーカーは、そういった世界でユーザーに求められる商品を生み出す必要があります。技術力やディレクションにも、そのような能力が求められると予測できます。
メーカーの仕事内容
メーカーの仕事内容は技術職、営業職、事務職に分けられます。
技術職
技術職はメーカーの存亡を左右する重要なポストです。今後エンジニアへの比重は大きくなり、それに伴い待遇面も向上していくでしょう。プログラミングやディープラーニングの知見はもとより、激動の世界を生き抜くイノベーションを起こせる人材は、どのメーカーも必要としています。
営業職
技術職と対照的に、これまでメーカーの花形だった営業職は存在感を落とすかしれません。製品の強みを伝え売り込む役目は、AIや最新技術に代用されてきます。これまで同様、取引先との関係性を円滑にする役割は残ると思われますが、従来型の営業マンではなく、新時代に価値を創造できるような営業マンが求められるでしょう
先輩の声
メーカーでは花形職種が変わりつつあるみたいですね。しかし、メーカーの職種選択は基本的に大学の専攻によって決まってしまう場合が多いため、自由には決められません。企業によって職種で扱える範囲が異なるため、自分の選択できる職種でできることから確認してみましょう。
まとめ
メーカーを取り巻く環境は日々著しく変化しています。社会システムが根底から変容しようとしている時代において、メーカーで働く人材には先見性や確かな技術、知見が求められます。逆にいえば、世界を驚かす革新的な商品を生み出すチャンスがあるということでもあります。