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新卒が一次面接で聞かれる質問20選|面接官が見るポイントと回答例を徹底解説

面接対策
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一次面接では、自己紹介や志望動機といった基本的な質問に加え、過去の経験や強み、企業への理解度などを問われることが多く、企業側はコミュニケーション能力や論理的思考力、熱意や入社意欲などを総合的に評価します。

具体的には、「学生時代に力を入れたことは何ですか?」「なぜこの会社を志望しましたか?」「あなたの強みは何ですか?」といった質問が頻出します。

これらの質問に的確に答え、自己PRをすることで、企業側に好印象を与え、一次面接の通過率を高められます。

そこでこの記事では、一次面接で聞かれる質問20選と面接官が見ているポイント、効果的な回答例を徹底解説します。

一次面接をする企業側の目的

一次面接をする企業側の目的

企業が採用活動を行う際には、書類選考を経たのち、一次面接を行うケースが一般的です。

一次面接は、書類選考だけでは見えにくい部分を把握するために実施されます。

面接では、応募者が自社に適した人材かどうかを多角的に判断する必要があるため、さまざまな観点から質問が行われます。

ここでは、企業が一次面接を行う目的を3つ紹介します。

目的①|応募者のスキルや経験の確認

企業は一次面接を通して、応募者のスキルや経験の確認をしたいと考えています。

採用後の自社業務に必要なスキルやこれまでの経験がどう活かせるかを見極めることで、自社にとってどう活躍できるかを判断できるからです。

加えて、履歴書に記載された内容の真偽や深掘りも一次面接時に行われます。企業側は、応募者の強みや経験を、一次面接を通して明確に把握しようとしています。

このように、一次面接でのスキルや経験の確認は、ミスマッチを防ぎ、最適な人材を見極めるために欠かせない要素です。

目的②|応募者の人柄や価値観の把握

応募者の人柄や価値観を把握することも、一次面接の大きな目的のひとつです。

なぜなら、どれだけスキルや知識があっても、職場の雰囲気やチームの価値観に合わなければ、長く働くうえでミスマッチが生じる可能性があるからです。

例えば、協調性を大切にする企業であれば、チームで何かを成し遂げた経験や、周囲との関係づくりにどのように向き合ってきたかを通じて、その人の考え方や行動の特徴を確認します。

一次面接でのやり取りを通じて、企業は「一緒に働きたい」と思える人かどうかを見極めたいと考えています。

目的③|応募者の志望度や入社意欲の確認

応募者の志望度や入社意欲を確認することも、一次面接の重要な目的です。

なぜなら、いくら能力が高くても「なんとなく受けた」という理由では、入社後にモチベーションが続かず、早期離職につながる可能性があるからです。

たとえば、「なぜこの業界なのか」「なぜこの会社なのか」「入社後にどんなことをしたいのか」といった質問を通して、どれだけその企業について調べ、真剣に考えているかが見えてきます。

一次面接でのやり取りを通じて、応募者の本気度を知ることで、企業は共に成長していける仲間かどうかを見極めようとしています。

一次面接の流れ

一次面接の流れ

一次面接では、限られた時間の中で応募者の人柄や志望度を見極めるため、ある程度決まった流れで進行するのが一般的です。

事前に全体の構成を把握しておくことで、緊張を和らげ、自分の考えをよりスムーズに伝えやすくなります。

また、各ステップにはそれぞれ目的があり、企業がどこを見ているかを意識することで、より効果的なアピールが可能です。

ここでは、一次面接の流れを以下の4つの項目で紹介します。

STEP①|アイスブレイク

一次面接の初めにはアイスブレイクが行われることが多いです。アイスブレイクは、就活生の緊張をほぐし、自然な雰囲気で会話を始める目的があります。

面接は多くの就活生が緊張する場であり、緊張したままでは本来の力を発揮できないこともあります。

そうしたことをなくすためにも、面接官は冒頭に軽い雑談や質問を通して、就活生がリラックスできるように配慮します。

例えば、「今日はどうやって会場にきましたか?」や「学校はオンライン授業ですか?」といった会話は、アイスブレイクの典型です。

アイスブレイクは単なる雑談ではなく、自然なコミュニケーション力を図る場でもあります。

STEP②|自己紹介

自己紹介は、自分を端的にアピールする大切な第一ステップです。

限られた面接時間の中で、面接官が応募者の印象をつかむ最初の機会となるため、話す内容や構成が重要になります。

名前や大学名、専攻を端的に述べたのち、学生時代に力を入れたことや自身の強みを述べます。

自己紹介は、面接官に就活生自身のことを知ってもらうための最初の場です。

話す内容や構成、話し方などから、就活生自身のコミュニケーション能力や自己分析力を図っている場合もあります。

ただの自己紹介だと準備を怠っていると後々不利になる場合もあります。また、自己紹介で話した内容がその後の会話の土台にもなるので、事前に準備しておきましょう。

STEP③|志望動機

志望動機は、企業が応募者の熱意や企業理解を確認する最も重要なポイントのひとつです。

なぜなら、やりたいことや価値観が企業と合っていなければ、入社後のミスマッチにつながる可能性があるからです。

「なぜこの業界を志望するのか」「なぜこの企業なのか」「入社後にどう貢献できそうか」などが代表的な志望動機の内容に当たります。

企業の事業内容や理念、社風などをよく把握した上で、自分の価値観や経験、スキルなどと照らし合わせると良いでしょう。

たとえば、「御社の◯◯な取り組みに共感し、自分の△△な経験を活かしたいと思った」など、具体性のあるエピソードを交えると説得力が増します。

STEP④|逆質問

逆質問は一般的に面接の終盤に、応募者が企業に質問できる重要な機会です。

逆質問が重要であると言われる理由として、企業側が「この会社にどれだけ関心を持っているか」「主体的に働ける人か」を確認する場でもあるからです。

たとえば「新人の育成体制について教えていただけますか?」や「◯◯の事業に学生として関心があるのですが、若手が関わる機会はありますか?」といった質問は、意欲や企業研究の深さをアピールできます。

考えれば分かるような質問や、ホームページに記載してあることを尋ねると、逆に企業研究を行っていないと判断されかねません。

ただの質問の場だと思わずに、自分を印象付ける最後のアピールタイムだと自覚して、しっかり準備しておきましょう。

一次面接で聞かれる質問事例20選とその意図を解説。

一次面接は、企業と就活生が初めて直接顔を合わせる場です。書類だけでは分からない就活生の人柄や熱意などを理解するために、面接官は様々な観点から質問をします。

ここでは、質問を4つの項目ごとに、それぞれ5つずつ、計20個の質問例を紹介します。

質問例に加え、質問の意図や解答例、評価ポイントも合わせて紹介しますので、事前にしっかりと準備を行い、対策しておきましょう。

事例①|基本的な質問

まず、企業側は就活生の人となりや情報を把握するための基本的な質問を行います。

基本的な質問を通して、面接官は就活生のコミュニケーション能力や自己表現力、企業との相性を判断します。

ここで紹介する基本的な質問例は、以下の5つです。

  • 自己紹介
  • なぜこの業界を志望したのか
  • なぜこの企業を志望したのか
  • 強みと弱み
  • 学生時代に力を入れたこと

質問①|自己紹介をお願いします

就活の面接で最初に聞かれる「自己紹介」は、面接官に第一印象を与える非常に重要な場面です。

自己紹介を尋ねる意図は、企業側が就活生の人となりや、コミュニケーション能力を評価することです。

自己紹介を尋ねられた際の解答例は、以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

「〇〇大学〇〇学部の〇〇〇と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。

大学では〇〇について学ぶかたわら、サークル活動やアルバイトなどにも積極的に取り組んできました。

特に人と関わることが好きで、相手の意見を大切にしながら物事を進めるのが自分の強みだと感じています。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

より評価されやすい自己紹介にするために、面接官が見ている評価軸を表にまとめましたので、ぜひ参考に自己紹介文を作成してください。

評価項目チェックポイント
論理性結論>理由>具体例>締めで構成されているか
内容の具体性背景や課題・工夫が語られているか
自己理解体験から何を学んだか、どんな価値観を持っているか
対応力初対面での印象はどうか(社会人としての第一印象)
企業との親和性志望動機や価値観との一貫性があるか

質問②|なぜこの業界を志望したのですか?

「なぜこの業界を志望したのか」も自己紹介同様、面接でほぼ確実に聞かれる質問のひとつです。

この質問の意図は、業界全体への関心や理解度を見ることです。

「なぜこの業界を志望したのか」への解答例は以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

「私が広告業界を志望する理由は、「人の心を動かす仕掛けを考えること」に強い魅力を感じたからです。

大学時代に地域イベントの集客広報を担当した際、キャッチコピーやSNSでの発信によって参加者数が大きく変化した経験がありました。

その体験を通じて、言葉やビジュアルの力で人の行動を変える広告の仕事に強く惹かれるようになりました。

また、広告はただモノを売るだけでなく、社会課題に光を当てたり、ブランドの世界観を築いたりと、多様な影響力があると感じています。

この業界で、自分の企画力や表現力を活かし、誰かの心を動かす仕事がしたいと考えています。」

この質問に対して面接官が評価するポイントを理解し、より高く評価される回答にするために以下のような点に留意しましょう。

評価軸チェックポイント
業界理解正しく業界の理解ができているか
志望の一貫性志望理由と業界の特性がずれていないか
経験や価値観と業界の特徴が一致しているか
熱意や説得力なぜこの業界なのかを明確に説明できているか

質問③|なぜ当社を志望したのですか?

「なぜ当社を志望したのか」という質問も、ほぼ確実に面接で聞かれる質問です。

この質問の意図は、自社の理解度や志望度、就活生と企業のマッチ度を総合的に確かめることです。

具体的な解答例は以下のようなものが挙げられます。

【解答例】
「貴社を志望した理由は、「生活者目線のクリエイティブを重視する姿勢」に共感したからです。
学生時代、地域イベントの広報活動を行った際、表現の工夫次第で人の行動が変わることを実感し、広告の仕事に興味を持ちました。
数ある広告会社の中でも、貴社は単に話題性を狙うのではなく、ユーザーの感情や行動に寄り添った企画に強みがあると感じました。
説明会で社員の方が「人のことを考え抜くのが好きな人が向いている」とお話しされていたことも印象的で、私自身もそのような姿勢を大切にしてきたので、共感しました。
自分のアイデアで、誰かの背中をそっと押せるような広告をつくっていきたいと思い、貴社を志望いたしました。」

この質問に対して、面接官が重視しているポイントは以下のような点です。

評価軸チェックポイント
企業理解事業内容や理念、ビジョンを正しく把握しているか競合他社との違いを理解しているか
マッチ度自分の価値観・経験・スキルと企業の方向性が合っているか
独自性他社ではない明確な理由があるか
誰でも言えそうな表面的な志望動機ではないか
熱意企業のことを深く調べているか
関心度は本気か

この質問では、他社ではなく御社である理由や、就活生自身の価値観や経験との共通点を語れるかで説得力が大きく増します。

質問④|あなたの強みと弱みを教えてください

就活生の強みと弱みを尋ねるこの質問では、自己理解と成長意欲があり、企業とマッチする人材かどうかを見極める意図があります。

この質問の解答例には以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

「私の強みは「相手の立場に立って考えられること」です。

大学のゼミ活動で、チームの意見が対立した際、全員の考えを整理して共有し、納得感のある結論を導くことができました。

一方で、私の弱みは慎重になりすぎるところで、決断に時間がかかることがあります。

ただ最近は、完璧を求めすぎずにまずは動いてみる姿勢を意識することで、少しずつ改善しています。」

強みと弱みを尋ねるこの質問では、面接官は以下のような点に注目しています。

評価軸チェックポイント
自己理解自分の性格や行動傾向を客観的に把握しているか
根拠の具体性実体験をもとに納得できるエピソードがあるか
成長意欲弱みをどう補おうとしているか、改善の姿勢があるか
業務との相性強みが仕事に活きそうか・弱みが致命的でないか

質問⑤|学生時代に力を入れたことは何ですか?

学生時代に力を入れたことを一般的に「ガクチカ」と呼びます。

近年では面接時に聞かれる機会が非常に多く、事前に準備しておくことが望ましいです。

ガクチカの解答例には、以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

「私が学生時代に力を入れたのは、学園祭実行委員としての広報活動です。

当初はSNSでの集客が伸び悩みましたが、ターゲット層の分析と投稿内容の見直しを行い、学生の興味をひくビジュアルと発信時間を工夫しました。

その結果、前年よりも約1.5倍の来場者を集めることができました。

この経験を通じて、課題を分析し改善を繰り返す姿勢と、周囲を巻き込む行動力が身についたと感じています。」

また、面接官がガクチカを訪ねる際に重要視する点を以下の表にまとめました。ガクチカ作成時には、ぜひ参考にしてください。

評価軸チェックポイント
主体性自分の意思で取り組んでいるか
人任せになっていないか
課題解決力困難にどう向き合い、どう工夫したか
再現性行動力や考え方は入社後に役立ちそうか
成長実感何を学び、どんな力が付いたか

ガクチカを考える際には、自分の強みが伝わるように、課題に対して主体的に取り組んだ経験と学びを具体的に語ることが重要です。

事例②|過去の経験に関する質問

基本的な質問を一通り終えると、過去の経験に関する質問をされる場合が多いです。

過去の経験をもとに、就活生の行動特性や価値観が、企業や職種にマッチしているかを見極めることが目的です。

ここでは、過去の経験に関する質問として頻出の以下の5つを紹介します。

  • アルバイトやサークルで頑張ったことはなんですか?
  • これまでの人生で最も困難だったことは何ですか?どのように乗り越えましたか?
  • チームで何かを達成した経験はありますか?
  • 失敗から学んだ経験はありますか?
  • ストレスをどのように解消しますか?

過去の経験は具体性を伴うエピソードが必要です。自分の行動や工夫、考え方をどれだけ面接官に伝えられるかを意識しましょう。

質問①|アルバイトやサークルで頑張ったことはなんですか?

面接官は、この質問を通して主体性や協調性、課題解決力など、仕事に活きる行動特性を見極めることを意図にこの質問を行います。

アルバイトやサークル活動など、自由度のある環境で、就活生自身が自分からどう動いたかを見ています。

具体的な解答例には以下のようなものがあります。

【解答例】

私が力を入れたのは、サークルのSNS広報活動です。

当時は新入生の参加者が年々減っており、もっと興味を持ってもらう必要があると感じました。

そこで、投稿内容を見直し、実際の活動の写真やメンバーの声を取り入れた発信に変えたところ、投稿の閲覧数が大きく増加し、結果的に新入生の見学者数も倍増しました。

この経験から、相手視点で情報を伝える工夫の大切さと、継続的に改善する姿勢を学びました。

この質問における面接官の評価軸とチェックポイントは以下のようになります。回答を準備する際の参考にしてください。

評価軸チェックポイント
主体性自分から課題を見つけ、動いているか
課題解決力困難や課題に対してどのように工夫したか
協調性周囲とどう連携したか
成長実感経験から何を学んだか
その経験が今後にどう活きるか?

質問②|これまでの人生で最も困難だったことは何ですか?どのように乗り越えましたか?

この質問は、困難な状況に対してどのように向き合い、考え、どう行動できる人物かを知ることを目的にしています。

社会人になると、困難はつきものです。困難な状況下でどのように振る舞ったかを聞くことで、就活生の素の価値観や行動特性を見極めようとしています。

この質問に対する具体的な解答例は以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

私が最も困難を感じたのは、アルバイト先で急な人員不足が発生し、営業が回らなくなったときです。

私はリーダーではありませんでしたが、常連客が多い店だったことから、お客様に迷惑をかけないよう対応を考えました。

具体的には、シフトの再調整や新人へのマニュアル整備、注文のオペレーション改善などを提案・実行し、現場の混乱を最小限に抑えることができました。

この経験を通じて、役職に関係なく自ら動き、周囲と連携しながら課題を解決する姿勢の大切さを学びました。

この質問で面接官が評価軸に置いている項目とチェックポイントは以下です。

評価軸チェックポイント
具体性どのように困難だったのかが伝わりやすいか
就活生にとって挑戦であったか
主体性どう動いたかが具体的に語られているか
他責になっていないか
思考と工夫考えて工夫したポイントが見えるか
乗り越えるための試行錯誤があるか
学びと再現性経験から得たものが、今後の仕事に活かせそうか

回答時には、どう乗り越えたかの行動と考えを具体的に語ることが重要です。つらかった経験について語る比重を増やし過ぎず、乗り越えるプロセスを重視することを意識しましょう。

質問③|チームで何かを達成した経験はありますか?

チームワークを重視する企業では、質問されることが多い質問です。

協調性や主体性、貢献意識があるかどうかを確認することを目的にしています。そのため、自分の貢献度だけではなく、チーム全体の成果を両立して述べることを意識しましょう。

具体的な解答例は以下のようなものがあります。

【解答例】

ゼミでの研究発表を成功させるために、5人チームで1ヶ月かけて準備を行いました。

意見が割れてなかなか進まなかったとき、私は進行役を買って出て、各自の意見を整理し、方向性をまとめました。

また、全員が納得感を持てるように、スケジュールを調整しながら作業を細分化し、進捗を見える化しました。

その結果、発表では講師から高評価をいただき、チーム全員の達成感にもつながりました。

この経験から、目標達成には信頼関係と情報共有が欠かせないと学びました。

この質問で面接官が評価する項目とチェックポイントは以下の様になっていますので、回答を作成する際にお役立てください。

評価軸チェックポイント
協調性メンバーとどう連携したか
主体性自分がどう動いたかが明確か
受け身にならず貢献しているか
役割の理解チーム内の立ち位置は明確か
成果と学びチームで得た成果だけでなく、何を学んだかが伝わるか

質問④|失敗から学んだ経験はありますか?

面接官は、この質問から失敗にどう向き合い、改善し、成長できる人材かどうかを知ることを目的にしています。

ミスや挫折した際の姿勢が問われます。失敗そのものより、失敗に対してどう行動し、何を学んだかを中心に話しましょう。

解答例として以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

飲食店のアルバイトで、発注業務を任された際に確認不足で在庫を2倍発注してしまい、冷蔵庫に在庫が入らなくなるという失敗をしました。

営業に支障は出なかったものの、上司や同僚に迷惑をかけてしまい、とても反省しました。

それ以降は、必ずダブルチェックを行い、先輩や店長と口頭でも確認を取る仕組みを自分から提案しました。

同じミスは起こさず、その姿勢を評価されて、最終的には新人の指導役も任されました。

この経験を通じて、失敗を放置せずに改善に向けて行動することの大切さを学びました。

この質問に対して面接官が評価に置く軸とチェックポイントをまとめました。

評価軸チェックポイント
誠実性失敗を素直に話しているか
行動力失敗後に自分からどう動いたかが分かるか
学びと成長経験から得た気付きや今後への活かし方があるか
業務への再現性失敗への姿勢が仕事でも活きると感じられるか

質問⑤|ストレスをどのように解消しますか?

一見仕事とは直接的な関係が無いように思える質問ですが、この質問も面接時には聞かれる場合が多いです。

面接官は、就活生が自己管理ができるか、長く健康的に働けるかを確認することを目的に質問しています。

仕事ではストレスが発生することが多いので、それをどう対処できるかを見ています。

解答例は以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

私はストレスを感じたときは、あえて15分ほど散歩や軽い運動をして、気分をリセットします。

また、原因がはっきりしている場合は、やるべきことを小さく分解し、1つずつ片付けることでプレッシャーを軽減しています。

特に大学の卒論作成中はプレッシャーも大きかったのですが、この方法で気持ちを整理し、集中力を保つことができました。

こうした工夫を通じて、ストレスと上手に付き合うことを心がけています。

また、評価軸とチェックポイントは以下の様になっています。

評価軸チェックポイント
自己管理能力自分がどんなときにストレスを感じやすいか把握しているか
対処スキル感情に流されず、前向きに対処する術を持っているか
業務継続性長く安定して働けそうか/精神的な安定性があるか
他社配慮ストレスが周囲に悪影響を与えないようコントロールできているか

この質問に対する回答としては、自分なりの前向きな対処法を具体的に話すことが重要です。

気合いや根性といった精神論ではなく、具体的な行動や工夫によってストレスに対処しているかどうかが、好印象につながります。

事例③|企業・業界に関する質問

企業や業界に関する質問も、必ず一次面接で尋ねられる質問です。

就活生が企業や業界をどれだけ理解し、適性や志望度が本当にあるかを見極めることを目的にしています。

ここで紹介する企業や業界に関する質問例は、以下の5つです。

  • 当社の強みは何だと思いますか?
  • 当社の競合他社についてどう思いますか?
  • 当社の製品やサービスについて、改善点があれば教えてください。
  • 入社後、どのような仕事に挑戦したいですか?
  • 当社で働く上で、不安に感じていることはありますか?

事前に企業のホームページやニュース記事などを確認し、具体的な質問を準備しておきましょう。

質問①|当社の強みは何だと思いますか?

「当社の強みは何だと思いますか?」という質問は、就活生の企業研究の深さと分析力・論理性・志望度の高さを確認するために問われます。

具体的な解答例は以下のようなものが挙げられます。

【解答例】
貴社の強みは、「素材へのこだわりと独自製法による高い商品力」だと考えています。

他社がコスト重視で大量生産にシフトしている中、貴社は原材料の調達や製法において“品質優先”の姿勢を貫いていると感じます。

その姿勢は、長年にわたり顧客の信頼を得ている点や、リピート率の高さからも表れており、競合他社との差別化ポイントだと思いました。

私自身も、消費者として「また買いたい」と思える製品の背景にある理念に共感し、そこに携わりたいと考えています。

この質問で面接官が評価している軸とチェックポイントをまとめたのが以下の表になります。

評価軸チェックポイント
企業理解力HPなどで見れる内容以上の深掘りができているか
視点の的確さ本当に強みと言えるものを挙げられているか
論理的説明力「なぜそう思うか」が説明できているか
志望度強みへの共感から志望動機への流れに一貫性があり、納得できる理由になっているか

質問②|当社の競合他社についてどう思いますか?

この質問は、業界全体を俯瞰し、比較分析できているか、なぜ当社なのかを語れるかを見るために問われます。

面接官は、業界構造と自社の立ち位置を正しく理解できているかを見ています。

具体的な解答例を紹介します。

【解答例】

競合としては〇〇社が挙げられますが、貴社との違いは「提案スタイル」と「ターゲット戦略」にあると感じました。

〇〇社は大手ナショナルクライアントを対象とした包括的なメディア戦略に強みがあるのに対し、貴社は中小企業やスタートアップに向けた柔軟かつスピーディな提案に強みを持たれていると理解しています。

私は現場に近い立場で提案を行い、成果にダイレクトに貢献できる環境に魅力を感じており、その点で貴社のスタンスに強く惹かれています。

この質問に対する面接官の評価軸とチェックポイントは、以下のようになっています。

評価軸チェックポイント
業界理解競合企業を正しく把握しているか
比較分析力他社との違いまで深く掘り下げられているか
志望度の高さ比較した上でなぜ志望するのかまで明確な理由があるか
客観性客観的な視野で、冷静な比較ができているか

質問③|当社の製品やサービスについて、改善点があれば教えてください。

この質問は、自社のサービスをしっかり理解した上で、ユーザー目線で建設的な意見が言えるかどうかを確認するために問われることがあります。

面接官は、就活生が客観的に見られているかや自分で考えて意見を出せるかを重要視しています。

思考力や分析力、提案力が問われる質問ですので、事前に志望企業のサービスや製品について、リサーチしておくことが重要です。

この質問に対する具体的な解答例を用意しました。

【解答例】

貴社のアプリは直感的に使いやすく、初めてのユーザーでもすぐに操作できる設計だと感じました。

一方で、レビュー欄を見てみると「アップデート情報が分かりにくい」という声が一定数あるようでした。

ユーザーに安心して使い続けてもらうためには、アプリ内での「変更点のお知らせ」や「使い方のガイド」などを強化すると、さらに満足度が高まるのではないかと思います。

こうした視点を活かし、今後はサービス改善にも積極的に関わっていきたいと考えています。

評価軸チェックポイント
製品・サービス理解自社の製品やサービスについて調べているか
企業への興味関心の深さ
ユーザー視点利用者目線で気付きを得ているか
改善提案力批判ではなく、改善案が具体的に示せているか

質問④|入社後、どのような仕事に挑戦したいですか?

この質問は、志望動機の具体性と将来の方向性が明確かどうかを問うことを目的としています。

この質問から、入社後に活躍できる再現性はあるかを確認しようとしています。

具体的な解答例としては以下のようなものが挙げられます。

【解答例】

入社後は、クライアントの課題に対してマーケティングの観点から提案を行う仕事に挑戦したいです。

大学時代、ゼミで中小企業のプロモーション支援を行い、限られた予算でSNS施策やキャンペーン設計を工夫した経験があります。

この経験から、相手の立場を理解しながら企画・提案する面白さとやりがいを実感しました。

将来的には、顧客にとって本質的な価値提供ができるコンサルタントとして活躍したいと考えています。

また、面接官が評価している軸とチェックポイントもまとめたので、ぜひ参考にしてください。

評価軸チェックポイント
目標の明確性具体的な挑戦分野が提示できているか
再現性過去の経験と志望する職種につながりはあるか
志望動機との一貫性志望理由とのブレはないか
成長意欲意欲的で将来的なビジョンを持っているか

質問⑤|当社で働く上で、不安に感じていることはありますか?

この質問では、入社後のギャップを防ぐこと、リスク管理能力、自己理解の深さの確認を目的にしています。

単純に不安があることを述べるだけでなく、不安に対してどう向き合っていこうとしているかを盛り込むことが重要です。

具体的な解答例を用意したので、ぜひ参考にしてください。

【解答例】

一つだけ挙げるとすれば、営業職として最初にお客様と信頼関係を築くことができるか、という点に少し不安があります。

ただ、それを乗り越えるために、学生時代から初対面の人との会話力を高めるために、接客アルバイトやゼミでのプレゼンなど、人前でのコミュニケーション経験を積んできました。

今後も、わからないことや不安なことは素直に相談し、改善に取り組む姿勢を持ち続けたいと思っています。

面接官が見ている評価軸とチェックポイントは以下の通りです。

評価軸チェックポイント
自己理解不安に感じることの傾向を自覚しているか
誠実さ・柔軟性相談する姿勢があるか
解決思考不安に対して前向きな対策を考えているか

事例④|逆質問

逆質問は、面接の最終段階でほぼ確実に尋ねられる質問です。

逆質問の内容から、企業側は企業や仕事への理解、志望度、本気度を測ることを目的としています。

ここでは、逆質問として就活生が面接官に尋ねる質問例を5つ紹介します。

  • 入社後のキャリアパスを教えてください
  • 職場の雰囲気はどのような感じですか?
  • どのような研修制度がありますか
  • 仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?
  • 今後、会社としてどのようなことに力を入れていきたいですか?

企業で実際に自分が働くことを想定した質問を行うことで面接官により、働く意志を伝えやすくなります。

質問例①|入社後のキャリアパスを教えてください

この逆質問例では、将来の成長イメージを具体的に描きたいという意志を面接官にアピールできます。

面接官に、成長意欲がある、長く働く意志があることを伝えやすくなり、好印象を与えられます。

より具体的に聞きたい際には、「新卒社員の方が最初にどのようなステップを踏まれているか、例を交えて教えていただけますか?」といった質問の仕方をしても良いでしょう。

質問例②|職場の雰囲気はどのような感じですか?

この逆質問例は、働く環境や社風を知りたい場合に有効です。

人間関係や企業文化を重視していることを面接官にアピールできると共に、自分にその企業の文化や働く人の傾向が合っているかを判断する為にも効果的といえます。

より深く内容を問いたい場合には、「◯◯さんご自身が、入社前と後でギャップを感じた点などがあれば、ぜひ伺いたいです」といった質問の仕方も有効です。

質問例③|どのような研修制度がありますか

こちらの逆質問例では、就活生自身に向上心や学習意欲があることを面接官にアピールしやすくなります。

成長するための体制を確認したいという意思を表示でき、積極性を示せ、好印象を与えやすい逆質問と言えます。

具体的に問いたい際には、「配属後のOJT以外に、業務に活かせるような学びの場や制度があれば教えてください」といった聞き方も有効です。

質問例④|仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?

この逆質問例は、働きがいや価値観の再確認を行うために有効です。

実際の仕事の内容に興味があることをアピールでき、仕事に対する価値観を把握でき、就活生自身が企業との相性を確認するのにも効果的です。

この時に具体例も交えて聞くことで、実際の職務の様子も知ることができます。

質問例⑤|今後、会社としてどのようなことに力を入れていきたいですか?

この逆質問では、企業の方向性や戦略を知ることが可能です。

会社への理解を示せると同時に、中長期的な視点があることも示せるので、面接官に好印象を与えられます。

さらに具体的に聞きたい場合には、「中期経営計画や最近の動きから、今後注力したい領域についてお伺いできますか?」といった質問の仕方もおすすめです。

一次面接で企業の面接官が見ているポイント

一次面接で企業の面接官が見ているポイント

一次面接は、企業が就活生をより深く知るための場であり、ただ自己PRを行うための場ではありません。

企業に適した人材であるかや、中長期的に働く意思があるかなど、様々な要素を面接時間内の発言や姿勢から読み取ろうとしています。

ここでは、一次面接で面接官が重要視するポイントを4つ紹介します。

ポイント①|コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、面接において最も基本かつ重要な評価ポイントです。

面接官は、話す内容だけでなく、伝え方や話の構成、表情、相づちなどのやり取りを通して「この人と一緒に働けそうか」を見極めています。

たとえば自己紹介では、自分の強みや人柄を簡潔に伝える力が問われます。学生時代の経験を話す際には、具体的なエピソードを論理的に伝える力が重要です。

また、逆質問の場面では、企業への理解度や熱意も含めた「聴く力」や姿勢が評価されます。

単なる話し上手ではなく、相手目線で伝え、受け止められるかどうかが「本当のコミュニケーション能力」として見られています。

さらに、逆質問では必須ではないからと特に尋ねずにいると、意欲や熱意があまり無いように感じられてしまう場合があります。

逆質問の内容や質問の仕方から、コミュニケーション能力や積極性が評価されます。事前に企業研究を行い、具体的な質問を用意しておくことが重要です。

ポイント②|論理的思考力・問題解決能力

論理的思考力や問題解決能力は、困難な状況にどう向き合い、どのような行動を起こしたかから判断されます。

例えば、「人生で最も困難だったことは何か」という質問では、困難な課題に対して、どのように乗り越えたかを提示することで、問題解決能力や困難な状況への対処能力を見極めようとしています。

ただ単に大変だったという回答をするのではなく、解決のためにどのように考えてどういった行動を起こした結果、どう改善されたかまで回答しましょう。

さらに、その結果からどのような学びを得たかまで示せるとより良いでしょう。

また、「部活動やサークル活動の中で、目標を達成するために工夫したことはありますか」といった質問では、目標を達成するためにどう考え、どのような行動をしたかを提示しましょう。

この回答を通じて、面接官は就活生の論理的思考や課題解決能力を評価しようとしています。

入社後の困難な事例に向き合えるかや、どのように対処するかを面接官にイメージさせられることを意識して回答を作成しましょう。

ポイント③|ポテンシャル・将来性

企業は就活生が入社後、どのように活躍できるか、長期的なビジョンを持っているかなど、将来性のある人材を求めています。

面接官は、就活生に成長意欲があるかや、新たな学びの機会やスキルを付けようとする姿勢があるかなど、積極性を見極めています。

例えば、「入社後にどういった業務や職種に付きたいですか」といった質問では、就活生のキャリアプランや将来的に目指しているものを問うことを目的にしています。

具体的な目標を提示し、その目標に向かってどのような行動をしていくかを具体的に提示しましょう。

ポテンシャルや将来性を尋ねる質問では、「5年後、10年後のキャリアビジョンを教えてください」という質問も頻出です。

この質問からは、長期的に働く姿勢があるかや、具体的に将来の目標を定めているかを問おうとしています。

将来のビジョンをしっかりと持ち、企業側にとってメリットのある人材であることを示せるような回答を意識すると良いでしょう。

ポイント④|協調性・チームワーク

チームワークを重視する企業では、協調性やチームワークについての質問は頻出です。

チーム内でどのように貢献し、仲間とよりよい成果を出すための意欲があるかを評価することを目的としています。

例えば、「部活動やサークル活動で、チームとして何かを達成した経験はありますか?」といった質問がよく出されます。

この質問では、チーム内でどのような役回りをして、どのように貢献したかを具体的に示しましょう。

この時、自分の強みや長所をチーム内にどのように落とし込めたかを盛り込むことでより効果的な回答になります。

また、「チーム内での意見の違いや、対立が合った際にはどう対処するか」といった質問には、コミュニケーション能力や相互理解力などが問われます。

自分の主張を一方的にするのではなく、相手の意見を尊重する姿勢を見せつつ、自分の意見を伝えられるかが重視されます。

チーム内での自身のポジションや、チームとして何かをする際に意識していることなども盛り込むと、具体的なチームでの仕事のイメージを面接官に与えられます。

まとめ:一次面接で聞かれる質問を攻略して内定獲得に繋げよう

まとめ

一次面接では、就活生が企業に適した人材であるかや、入社後に貢献できるか、前向きな姿勢を持っているかなどを見極めるための場です。

社会人としてのふさわしさを測る場でもあり、服装や言動、基本的なマナーなどにも気を付けましょう。

こうした最低限度の意識や行動として押さえておきたい項目を以下の表にまとめました。

▼一次面接チェックリスト

前日までに行うこと企業研究ができている
志望動機・自己PR・ガクチカを言語化して整理済
よくある質問への回答を5〜6個は用意しておく
逆質問を2〜3個考えておく(企業HPに載っていない内容)
面接官に伝えたい自分の“軸”を一言で言えるようにしておく
面接の服装・髪型をチェック
交通経路や面接URLを前日までに確認
最低限の企業マナー(お辞儀・敬語・話すスピード)を練習
当日意識すること約束時間の10分前には現地到着、オンライン接続済みにする
面接官の話をしっかり聞き、相手の目を見て落ち着いて答える
緊張しても「ゆっくり、笑顔」で丁寧に話すことを意識
逆質問時には意欲的な態度を示す
面接終了時に「本日はありがとうございました」と笑顔で退室
後日できること必要があれば、お礼メールを送る
お礼メールを送る際には24時間以内に送る

一次面接を突破しやすくするためにも、上記の項目にも意識を向けつつ、面接に備えて企業研究や自己分析を進めておきましょう。

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