就活するうえでの第一歩、企業を選ぶ前の志望業界選びがなかなか決まらなくて、悩んでいませんか?
自分なりに業界研究してみたり、企業説明会に行って色んな業界を比較してみても、魅力を感じる業界が多かったり、逆に自分に合わないと感じたり、待遇面や将来性など様々なことで悩んでしまう方は多くいらっしゃると思います。
ですが、目線を変えて自分自身を掘り下げていくと、意外と簡単に自分の方向性を明確にしていくことができるのです!
今回はそんな志望業界がなかなか決まらない方々の悩みに答えられる、業界の選び方のコツを紹介していきます!
業界研究とは志望する業界を選ぶ重要な作業
改めて、業界研究とは、どのような作業を指すのか明確にしてみましょう。
業界研究とは、特定の業界全体やその中に属する企業についての詳しい情報を収集し、分析するプロセスを指します。これは就職活動(就活)の一環として、自分の志望する業界や企業を選ぶために行われる重要な作業です。
業界の構造や動向、主要プレーヤー(企業)について理解することで、就活における自己PRや志望動機の裏付けが強固になります。
業界研究の目的は志望する業界の深い知識を得ること
業界研究の第一の目的は、志望する業界に関する深い知識を得ることです。これにより、自分に適した業界を見つけ出すことが可能になります。
また、業界研究を通じて得た情報は、面接での志望動機の説明や自己PRの強化にも役立ちます。さらに、業界の成長性や安定性を把握することで、将来のキャリアプランをより具体化することができます。このように、業界研究は就活の成功に直結する重要なステップとなります。
業界研究の4ステップ
業界研究の進め方を、4つのステップに分けて解説します。
ステップ1:業界全体を理解する
業界研究の第一歩として、まず業界全体を理解することが重要です。ここでは、業界の基本的な構造や動向、主要なプレーヤー、競争環境などを広く浅く把握することを目的とします。
業界ナビや企業ホームページ、業界レポートなどを利用し、各業界の特徴的なポイントを調査します。また、業界関連のイベントやセミナーに参加することで、最新の情報も得ることができます。
以上の情報を総合的に取り入れることで、業界全体の理解が深まります。
ステップ2:興味のある業界を選ぶ
次に、自分が興味を持っている業界を選定します。自己分析通じて、どの業界が自分のスキルや興味に合致するかを確認しましょう。
例えば、自分がテクノロジーに興味がある場合は、IT業界や通信業界を中心に、金融に興味がある場合は、銀行業界や証券業界について詳しく調べることが大切です。
このステップでは、業界の将来性や自分が実際に働くイメージを持つことが重要です。
ステップ3:業界のビジネスモデルを調査する
興味のある業界を選んだ後は、業界のビジネスモデルについて詳細に調査します。ビジネスモデルとは、企業が価値を提供し利益を得るための仕組みです。
具体的には、どのような顧客層をターゲットにし、どのような価値を提供しているのか、収益構造はどうなっているのか、などを理解することが必要です。企業ホームページや業界レポートを参照しながら、具体的な事例をもとに調査を進めると効果的です。
ステップ4:業界内の主要企業を理解する
最後に、業界内の主要企業について理解を深めます。各企業の強みや弱み、ビジネス戦略、財務状況などを調査することで、業界内での企業の立ち位置や競争力を把握します。
この情報は就活において非常に重要で、志望する企業を絞り込む際に役立ちます。また、主要企業の動向を把握しておくことで、業界全体のトレンドや将来性についても理解が進みます。
企業ホームページや企業レポート、ニュース記事などを活用して、主要企業についての情報を収集しましょう。
業界研究で利用すべき情報媒体と活用方法
ここでは、業界研究を行う上で、おすすめの情報媒体と活用方法について解説します。
書籍や雑誌を利用する
業界研究のやり方の一つとして、書籍や雑誌を利用する方法があります。書籍や雑誌は、専門的な情報が整理されており、初心者でも理解しやすい構成となっています。
特に就職活動に関連する業界研究の書籍は、業界全体の概要や主要企業の情報、最新のトレンドを網羅しているため、初めての業界研究にもってこいです。
例えば、「〇〇業界の動向」や「××業界の現状と未来」といったタイトルの書籍は、志望する業界について深く理解するためのツールとして非常に有用です。
業界地図を活用する
東京経済が出版する四季報の「業界地図」を活用する方法も、効果的な業界研究のやり方です。業界地図とは、特定の業界における企業や関連事業の構造、関係性を視覚的に示したものです。
これを使うことで、業界内の主要企業やその相関関係を一目で把握することができます。業界地図は、志望する業界の全体像を捉えるためにも役立ちますし、業界内でどの企業がリーダーシップを取っているのか、どのような関係性があるのかを理解するのに欠かせません。
SNSやオンラインリソースを使う
SNSやオンラインリソースを活用することも現代の業界研究には欠かせません。LinkedInやTwitterなどのSNSでは、業界の専門家や企業の公式アカウントが最新の動向や企業の取り組みを発信しています。これらの情報をリアルタイムで取得することで、志望する業界の最新の状況を常に把握しておくことができます。
また、オンラインリソースとしては、業界レポートや調査資料を提供しているサイト、専門メディアのウェブサイトなども有効です。これらのリソースは、多角的な視点から情報を提供してくれるため、自分の興味やスキルに合致するかどうかを考える際に非常に役立ちます。
先輩や他の就活生の話を聞いてみる
先輩や他の就活生の話を聞いてみるのも一つの方法です。他の人達がどのように業界を選択したのかを参考にすることで新たな価値観が生まれたり、自分自身の視野が広がることもあります。一人で悩まず、周りの意見を取り入れてみましょう。
また、業界研究のセミナーやイベントに参加するのもよいでしょう。業界ごとの仕事内容や職種、実際に働いている従業員の方の話も聞けるので、インターネットや学校などでは分からない情報も手に入れることができます。
業界研究のポイントと注意点
業界研究での重要なポイントと、注意点について解説します。
業界の将来性を見極める
業界研究を行う際に最も重要なポイントの一つが、業界の将来性を見極めることです。就活において、自分が志望する業界が今後どれだけ成長する可能性があるかを調査することが必要です。業界全体の市場規模や成長率、技術革新の動向などを分析し、その業界が持つポテンシャルを評価しましょう。
例えば、デジタルトランスフォーメーションが注目される今、IT業界は今後も拡大することが予想されています。将来性のある業界で働くことで、自分のキャリアも長期的に安定する可能性が高まります。
自分の興味・価値観・スキルに合致するかを考える
業界研究の目的の一つは、自分の興味や価値観、スキルに合った業界を見つけることです。自己分析をしっかり行い、自分が何に興味を持ち、どのようなスキルを持っているかを理解することが大切です。
その上で、業界研究を通じてその業界が自分に合っているかを考えてみてください。例えば、クリエイティブな仕事が好きな人は広告業界やデザイン業界を志望するかもしれません。一方で、データ分析に強みがある人は、金融業界やIT業界が適しているでしょう。
自分の興味や価値観、スキルと合致する業界を選ぶことで、就職後のミスマッチを避けることができます。
志望する業界の優先順位に迷っている場合は、自分の興味・価値観(働くうえで大切にしたいこと)・スキル(プログラミング経験など)、また業界の将来性といった要素を並べて、業界ごとの傾向を数値化し、表にまとめることで判断しやすくなります。
(例)IT業界と建築業界を評価し比べる場合
適性 | 給与 | 待遇 | 合計 | |
IT | 8 | 6 | 9 | 23 |
建築 | 5 | 7 | 3 | 18 |
上記の例の表のように、自分が重要だと思う要素を並べた表を作ります。そして各項目ごとに10段階評価をして、すぐにわかるように数値化していきましょう。
最後に数値の合計を出せば、数値の高い業界が自分の志望に限りなく近い業界となります。
数値に関しては、業界の情報をある程度集めたうえで、個人の感覚でつけて良いと思います。数値化していく過程で、自分の中の志望度が見えてくることもあります。
定期的に情報を更新する
業界研究のやり方として、定期的に情報を更新することも重要です。業界の動向は常に変化していますので、一度調査した情報で満足せずに、最新の情報を常にチェックする習慣を持ちましょう。
業界レポートや業界関連のニュース、企業のプレスリリースなどを活用し、最新の動向を把握することが求められます。また、SNSや業界関連のフォーラムも有益な情報源となります。
業界研究を継続的に行うことで、就活の戦略を練り直し、より確実に志望業界・企業にアプローチできます。
先輩の声
とにかく多くの業界についての情報を仕入れることに終始してしまい、迷いに迷って決められない就活生が多くいます。
その場合は、まず自己分析を行い、自分が仕事に対して何を求めているのかを明確にしましょう。その上で、興味関心のある業界を一つ一つ調べていくと良いでしょう。また、調べた内容は、自分なりにノートにまとめることをおすすめします。
時間のかかる作業になりますので、まだ余裕がある就活前半から取り組むことをおすすめします。
まとめ
業界研究は、就活において自己分析や企業研究と並んで非常に重要な作業です。自分が志望する業界について深く知り、その業界の将来性やビジネスモデル、主要企業の動向を正確に理解することが不可欠です。
業界研究の目的は、広く浅く業界全体を把握し、狭く深く業界内の事情を調査することで、自分の興味やスキルに合致する業界を見つけ出すことにあります。
業界研究の基本的なステップとして、まず業界全体を理解し、その後興味のある特定の業界を選定します。次に、その業界のビジネスモデルを調査し、主要企業についての知識を深めます。さらに、書籍や雑誌、SNS、オンラインリソースなどを活用して最新情報を常に収集し、定期的に情報を更新することが大切です。
また、業界の将来性を見極めるためには、現在のトレンドや市場動向をチェックすることも重要です。自身の興味やスキルに合っているかを考え、自分に最適なキャリアパスを選択するための指針にします。
このようにして、業界研究を実施することで、自分の志望に合った業界や企業を見つけ、納得のいく就職活動を進めることができるでしょう。
自分の今後の人生を決めるための、重要な最初の一歩となりますので、しっかりと業界の長所と短所を見極めて悔いのない就活をしていきましょう!