タイヤ業界に就職!業界の動向と国内外の主要メーカーまとめ

2018.12.28企業研究・業界研究
タイヤ業界に就職!業界の動向と国内外の主要メーカーまとめ

自動車業界と深い関連があるタイヤ業界は、人気の就職先の1つです。タイヤメーカーに就職を希望している方は、タイヤ業界の現状などを把握しておきたいですよね。そこで今回は、タイヤ業界の最新動向や主要メーカー、仕事内容などを詳しく解説します。業界や企業研究をしている方も、ぜひ参考にしてください。

タイヤ業界の動向とは?

タイヤ業界の動向とは?

自動車やオートバイ、トラック、バス、自転車、モノレール、飛行機、農業機器など、さまざまなものに使われているタイヤ。乗りものの安全性に直結するため、重要な役割を担っています。

タイヤ業界は、自動車業界と密接な関わりがあるため、自動車業界の業績によりタイヤ業界の業績も左右されるという一面もあります。また、タイヤの原材料となる天然ゴムなど資源の高騰や、輸出入時の関税、円高円安などの経済情勢がダイレクトに影響を与えています。

2018年1~6月期連結決算によると、世界的にタイヤの販売が好調であることが影響し、大手メーカーを中心に売上を伸ばしています。順調にタイヤの販売数が伸びる一方で、原材料価格の上昇に対する商品価格の上げ遅れなどが課題となっています。

また、自動車メーカーが電気自動車(EV車)の製造に力を入れていることを背景に、タイヤメーカーは電気自動車に対応する高性能タイヤの開発を進めています。今後は、電気自動車や自動運転システムが搭載された車の販売が主流になると予想されていることから、道路の状況を感知するなど、高性能タイヤの開発に必要な高い技術力が求められています。

今後の課題

タイヤメーカー各社は、技術力を向上させながら自動車業界の変化に対応すると同時に、独自のビジネスモデル考案に積極的な取り組みをする必要があるでしょう。また、少子化に伴う国内消費の減少に対して、海外への販路拡大や、好調な売上がある地域での継続的な売上確保のために、グローバル化戦略を進めていくことが重要になっています。

成長戦略

自動車業界の動向に業績が左右されやすいタイヤ業界ですが、大手メーカーのブリヂストンは、顧客企業にタイヤを貸し出し、メンテナンスや管理を担当するという「タイヤを売らずに稼ぐ」というビジネスモデルの提供を進めています。管理のデジタル化を進めることで、適切なタイミングでのタイヤ交換を行えるため、顧客がタイヤのローテーションを考えたり在庫を持ったりする必要がなくなります。

顧客企業に対して、安全性の向上やコスト削減での貢献もできるため、「デジタル化」という側面から、タイヤ業界の今後の進化に注目が集まっています。

タイヤ業界の主な企業

タイヤ業界の主な企業

株式会社ブリヂストン

1931年に設立されたブリヂストンは、26ヶ国に約180の生産・開発拠点を持ち、約150ヶ国で事業を展開、14万人以上の社員がいます。2017年の売上高は3兆6,434億円で、世界のタイヤ市場をけん引していると言っても過言ではないほど、影響力のある企業です。

企業規模を生かして、独自の研究や技術開発も行っているため、最先端の研究や技術に携わりたい方におすすめです。また、タイヤ製品以外にも、デジタルツールを活用したメンテナンスなどのサービス「ソリューション」を提案する、新しいビジネスも進めています。

住友ゴム工業株式会社

1917年に設立された住友ゴムは、独自の技術力を持つ国内メーカーです。2001年より、石油外天然資源タイヤの開発に着手し、2013年には化石資源を一切使用しない、世界初の100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」を完成させました。環境や人に優しい、持続可能な社会の実現に貢献する高い技術力が評価され、国内外で多くの賞を受賞しています。

2017年の売上高は約8,800億円。現在はアジアや欧米を中心に拠点を拡大中で、今後ますますグローバル化していくことを目指す企業です。

横浜ゴム株式会社

1917年に創業した横浜ゴムは、高い技術力を持つ国内メーカーです。国内の自動車メーカーをはじめ、ポルシェ・メルセデスベンツ・BMWといった海外メーカーの高級車にも、新車の標準装備タイヤとして製品が採用されています。

タイヤ製品に加えて、空気式防舷材は品質と性能の高さから国際規格ISOの基準をクリアしています。海洋商品や自動車・建設機械向け油圧ホースを開発しているほか、自動車窓枠用シーリング材は国内トップクラスのシェアを獲得しています。2017年の売上高は約6,700億円ですが、今後も販路を拡大して業績を伸ばそうとしています。

タイヤ業界で働く人の仕事内容

設計

設計部門は、タイヤなどの製品の設計が主な仕事です。時代とともに変化するニーズに合わせて、製品の開発を行う際にどう製品化していくかを検討します。製品化し量産するために試作を繰り返すので、発想力や忍耐力のある方に向いています。

技術研究・開発

技術研究・開発部門は、製品の設計図から実際に製品化するための技術を開発することが主な仕事です。原材料の知識と合わせて、メーカーごとに最新技術を研究・開発し、独自の製品開発に役立てています。

材料研究・開発

材料研究・開発部門は、原材料の研究・開発を行うことが主な仕事です。原材料の割合や加工方法などを研究・開発して、新製品の開発や品質向上に役立てます。また、環境への配慮やコストの削減などのさまざまな側面から、既存製品の改良をすることも主要な業務の1つとなります。

品質管理

品質管理部門は、製品の品質を管理し、安全性を確保することが主な仕事です。細かい部品から完成した製品まで、さまざまな製品の品質管理を行います。

タイヤメーカーには、他にも、営業・マーケティング・経理・総務など、事務作業を担当する職種があります。

先輩の声

タイヤは消耗品のため、常に一定の需要が見込め、安定した業界といえます。少子化の影響により、国内の需要は減少傾向にありますが、世界的に見れば新興国などまだまだ市場開拓の余地は残っています。そのため、海外経験や語学力は強いアピールポイントになるでしょう。

おわりに

世界的にタイヤの販売が好調であることから、順調に伸びているタイヤ業界。メーカー各社は国内市場の強化に加えて、海外へ販路を拡大しグローバル化を目指しています。タイヤ業界に就職を希望している方は、タイヤ製品の技術開発や新しいソリューションビジネス、さらには自動車業界の業績や動向にも注目しながら、タイヤ業界に詳しくなっておきましょう。

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タグ : タイヤ業界 企業研究 業界研究
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